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気持ち悪い夢を見た。夜中に目が覚めて、着ていた服が汗でびっしょり濡れていて。それ以上の気分の悪さに思わず布団から起き上がって、さっそうと手洗いに向かった。
全てを吐き出してしまった。思いがけない出来事に戸惑ったが、身体は正直とても楽になった。全てをリセットするかの様に私はフロント前の自販機で水を買いに行った。
「……」
小さく舌打ちをした。とてつもない悪夢がまだ脳内で再生され続けたからだ。何で今更あんな夢を、と思ったが考える事さえも拒否をする。どうでもいいかと思ってもう一度口を濯ぐように水を浴びた。と、同時だった。こんな夜中に足音が響いたのだ。
一瞬、先生が来たのかと思って構えていたがその相手は百八十度違っていた。
「あ、え、と…」
「…何でこんな時間に」
「や、たまたま、目が覚めてさ…お水買いに……ごめん」
緑谷だった。緑谷出久が気まずそうな表情を浮かべて自販機前に来たのだ。私と緑谷が鉢合わせするのは洸太との一件があった依頼。微妙に気まずかった。というか、そもそも緑谷と喋ること自体が苦手だった。
顔を伏せながら私は彼の横を通り過ぎようとした。世間話をするのも癪だし、女子部屋に戻ろう。そう思った時に緑谷が「あ……頬、大丈夫？」と言葉を付け足した。避けていた話題だったのに、アイツから掘り下げてきたのだ。天然なのかわざとなのか、私からしたらどっちも厄介だ。
「…もう、何ともないよ」
「そっか、良かった。あの後洸太くんと話したけど、あんまり上手く話せなかったんだ」
「そう、残念だな」
「うん…」
そこで会話が終了した。今度こそ帰ろうと足を一歩踏み出した時に、緑谷が「志村さんはさ、」と言い出す。私は自身の踏み出した右足を見て、そして、また戻した。
「志村さんは…ヒーローに憧れたこと、ある？」
「まあ、あるんじゃない」
「た、例えば？」
「さあ、分からない。嘘ついたかもしれない」
段々と鼓動が早くなる。
「僕さ…その、元々は『個性』がなかったから…あ、今はその…
「…だからなんだよ」
「あっいや、その…僕、元々『ヒーロー』ってのは100人が100人憧れる存在だと思ってて…。何で
なんだろう、凄く嫌だ。
今ここで彼の意見を、彼の本音を聞いたら。
私は、「壊」れる。
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コミー - お話の内容が好きすぎて一気読みしました。小説の設定、内容、文章の書き方、全て素晴らしくて本当に好きです好きすぎてやばいです！更新待っています！ (3月26日 1時) (
レス) id: d07e4a403b (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - 銀魂から来ました！あなた様の書く文章大好きです！続き待ってます！！ (3月10日 6時) (レス) id: 34bbee5856 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 瑞樹さん» コメントありがとうございます！凄いなんて嬉しいお言葉、しかも2回も、、笑笑 更新頻度が遅めで申し訳ないです、完結させるので最後までこの作品を宜しくお願い致します！ (6月27日 13時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - なんと言う文才……え。凄すぎません？ 凄すぎません？(2回目) 語彙力がなくなるほど素晴らしいとは何事……？ ファンです。応援しています！ 主様も体調にはお気をつけ下さい‼︎ (2023年2月14日 7時) (レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - みかんの皮さん» コメントありがとうございます。文章の書き方なのですが、基本の小説は縦読みが普通となっておりますので、その書き方に忠実に従いたいと思っております。あくまで私の書く夢小説は「小説」ですので、そこの所をご理解して頂けたらなと思っております。申し訳ないです。 (2023年1月3日 10時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
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