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昼飯 ページ5

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「飯、持って来てねェのか」
「うん…アオイに頼めば秒で作ってくれると思うんだけど流石に中3の妹にそこまで頼めない」
「自分で作るっていう選択肢はねェんだな」

 のっそのっそとだるそうに歩く彼女と共に食堂へ向かう。基本的に俺は毎日購買のパンか食堂の日替わり定食である。仕事で忙しい母親に気を使わせたくないからだ。

「オイ、さっさと行かねェと混み過ぎて買えねェぞ」
「大丈夫、諦めだけは強い女だから」
「何も大丈夫じゃねェよ」

 そんなこんなで食堂に到着するも、やはり他の学生達で溢れ返っている。ただでさえ人数が多いキメツ学園。昼食時のこの時間はカオスと言っても過言ではない。

「行くぞォ」
「…」
「あ?何してんだ早く行くぞ」
「……さねみん、」

 ずーんと効果音が立つような表情でAは俺の方に顔を向けて一言発した。

「…あとは頼んだ、(しかばね)を超えてゆけ」
「はい連行」

 "辛辣だぁあ"という訴えを無視して俺はAの首根っこを掴みそのままズルズルと購買へ連れて行く。

「たまには自分の食いたいもの選んで買え」
「じゃあお茶で」
「馬鹿野郎」

 購買のおばちゃんに菓子パンを5つほど渡し、隣に居るAはボーッと適当にとったパン1個をレジに持って行っていた。

「3年分くらいの労働をした気がする」
「ほざいてろ」

 食堂は激混みだった為俺達は教室に戻った。そもそも席自体が前後関係だから自然と教室に居ても隣に居る様なものである。

「何買ったんだァ」
「おとうふヨーグルト流し込みパン」
「絶対まずいだろ」
「とてもまずい」
「馬鹿なのか」

 "端っこで死にそうな感じで置かれてあったから"と言いながらAはそのヤバそうなパンをかじっていた。

「そんなモン食うな、腹壊すだろ!あーもう俺の菓子パン1個やるからそれは没収だァ!」
「あらまあ」

 無理矢理そのヤバいパンを取り上げて俺がさっき購入したメロンパンをAに渡した。なんだよ"おとうふヨーグルト流し込みパン"って、柔らかすぎだろもはやパンじゃねェだろ。無言で眠そうにもぐもぐとメロンパンを頬張る彼女を見つめながら俺もあんドーナツを食った。


「あー」
「どうした、腹いっぱいなのかァ」

 しまった、という様な表情で彼女はメロンパンを頬張るのを一旦止めた。何か異変があったのかと一瞬心配して俺は彼女に話しかける。

「…これは午後眠くなる」
「いつもだろうがァ!」

 ─────俺の心配を返せ。

体力→←椅子



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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 前編読み終わりました!いくまさんのギャグセンス最高でした!へいたくしーが前編の最後のシーンでは言えなくなってしまう甘酸っぱい展開最高でしたっ! (2021年10月13日 22時) (レス) @page50 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
最高 - これはッ!!!絶対にもッッッッと伸びるべきです(迫真)本当に面白いです可愛いです最高です (2021年3月18日 16時) (レス) id: f0ef8aefa1 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます。最初、田中くんの漫画を読んでこんなヒロインを書きたいなと思い執筆させて頂きました。お気付きになられたとは笑これからの展開はオリジナルが多いのでお時間あれば続編も是非ご覧になって下さいね! (2021年2月27日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - yuenさん» コメントありがとうございます。作品を好きと言って下さり嬉しい限りです……!続編もよろしくお願いいたします! (2021年2月27日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 田中くんはいつもけだるげだ!! (2021年2月27日 14時) (レス) id: 72ff3a10a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いくま | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年2月15日 17時

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