へいたくしー【不死川実弥】

派手 ページ33

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｢彼氏じゃねェだろ｣
｢いや彼氏だよね｣
｢友達なんじゃねェのかァ？｣
｢いやいや彼氏だよね｣
｢勉強しに来ただけだろォ｣
｢いやいやいや彼氏彼氏彼氏だよね｣

　何でそんなに否定出来るの？脳内お花畑？健全運営し過ぎでは？何処までお母ちゃんなの？ん？
　妹の事となると思考がバグってしまう、でも仕方がないのだ。だってあのアオイが…私の可愛い妹のアオイが彼氏？いやいやお姉ちゃんは認めませ〜ん。
　さねみんがス〇バに到着し、お互い飲み物を注文して席に着く。私はホットコーヒー、さねみんは新作のチョコの飲み物にチョコのせした何かもう全身がチョコ！って感じの飲み物を余裕で飲んでいた。でろ甘。


｢ダメだ健全なお母ちゃんに相談しても埒(らち)が明かない｣
｢誰が健全なお母ちゃんだァ｣
｢健全じゃなさそうな煩悩だらけの人間に連絡しよう｣
｢誰に連絡するんだァ？｣
｢祭りの神｣


　いかにも女慣れしてそうな、派手派手で前世祭りの神様に賄賂でも送ったんかレベルのド派手なアイツならあの男とアオイがどんな関係か分かるかもしれない。


｢ちょっと此処に来れるか聞いてみる｣
｢急に来るのかァ？｣
｢暇を司る神も両立してると思うから多分来れる｣
｢お前宇髄の事何だと思ってんだよ｣
｢素敵なお友達｣


　 LI〇Eを開き友達リストの中から"宇髄天元"の名前を探す。あいうえお順になっているから宇髄は上の方に居るはず。

｢う、う…あれ、居ないや｣
｢お前宇髄のLI〇E持ってなかったのかァ？｣
｢いや持ってた筈なんだけど｣

　"あれ〜"と思いながら画面をスクロールする。


｢あ、そういや名前"はで"に変えてたんだった｣
｢お前アイツを何だと思ってんだ｣
｢素敵なお友達｣
｢逃げんな｣
｢最初"派手な天元"略して"はげ"にしてたんだけど流石に可哀想だなって｣
｢略す場所に悪意を感じるんだが｣


宇髄、今暇?暇なら学校近くのス〇バに来て
はで40秒で支度するわ
3分待ってやる。空から降ってこないでね



｢宇髄、来るって｣
｢ノリ良いなアイツ｣


　スマホをポケットにいれてホットコーヒーを飲み、目の前に座るさねみんを見つめた。私もさねみんの家に勉強しに行った事あるし、本当に友達なのかもしれないでも、ただの友達じゃなかったら。どちらか一方が相手に違う気持ちを抱いていたなら。


　可能性は、大いにあるだろう。

　─────────そう、自分みたいに。


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