へいたくしー【不死川実弥】

日常 ページ2

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　朝6時30分、手元の目覚まし時計が鳴る。朝6時35分、充電器に差し込んだスマホが鳴る。朝6時40分、ベッドから離れた場所に置いてあるデジタル時計が鳴る。朝6時45分、部屋のドア付近に置いていた昭和チックのガチの目覚まし時計が鳴る。が、起きない。遂に朝6時55分。

「お姉ちゃん！！もう7時来るよ！？早く起きないと遅刻するでしょ！！」

　怒り狂った妹が調理道具のお玉を持って部屋に侵入し布団を剥がされる。そして両頬を叩かれて起こされる。
　朝7時00分、起きるか起きないか脳内投票を行い1票差で妹に迷惑をかけないが勝つ。渋々ベッドから転がり落ちて床にわざと激突。痛みで頭を覚ました後顔を洗う。
　朝7時10分、妹が作った美味しい朝ごはんを食べ始める。もっこもっこやっていると噛むのに疲れてまた瞼が落ちてしまう。その姿を妹に見られ叩き起こされる。
　朝7時25分、ノロノロと朝食を食べ終え歯磨きをしながら制服に着替える。しかし一気に2つ以上のことをすると疲れる為、結局ベッドに座り込んでダラダラと靴下だけ履く。
　朝7時30分、歯磨きをすませ靴下以外の服も着替え終わり、寝癖を整える。だが一定時間腕を上げると痛くなる為途中で諦める。あと普通にドライヤー重い。

「お姉ちゃん遅刻するから早く行くよ！！」
「…あーい」

　半分寝ながら妹に手を引っ張られ家を出る。コレが8割、いや9割以上妹に世話をされ続けている姉、神崎Aの毎日の日常であった。


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「お姉ちゃん学校着いたからちゃんと授業起きてご飯も食べて真っ直ぐ帰って来てよ！？」
「……あーい」

　ああもう心配なんだから！と言いつつも中学3年生の神崎アオイと高校3年生の神崎Aは校舎が違う為校門でサヨナラだ。友達を待たせているアオイは姉であるAに手を振って走って行ってしまった。そして眠い目を擦りながらゆーっくりと自分の校舎へ歩いて行く。
　教室までの道のりが長い。しかも3年生の教室は3階だから毎朝階段を登らなくてはならない。超だるい歩けないそんな体力ない眠い帰りたい保健室行きたい体調超良いけど。そんな事をボーッと考えながらまたゆーっくりと階段を上がって行く。自分の登る速度が遅すぎて何人の生徒に追い抜かれたのだろうか。
　 1、2、3…だめだ眠くなって来た。ああ疲れたなと思い始め階段を登るのを止める。そろそろ来ないかなぁと考えながら瞼を閉じようとした瞬間。

「遅ェ」

　タイミング良く彼はやって来るのだ。


＿へいたくしー＿

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