検索窓
今日:14 hit、昨日:16 hit、合計:309,603 hit

69 ページ19

里見「おはよーございます」




隣から萌ちゃんの声が聞こえた。








原田「グッモーン..聞いたわよ、結婚して辞めちゃうんだって?」




カーテンを開けようとした手が止まる。




辞めちゃう..?






里見「はい」




原田「抵抗しなかったの?」




里見「しましたよ?
婚姻届、真っ黒けっけにしました」





原田「あらやだ。
真っ黒けっけ大変じゃない」




里見「原田先生ならこうするかなって。
でも駄目でした。父が書いて判子押すそうです。
式の次の日に、家族皆でだしに行ってきます


..まぁ、そんな感じなんで、別に私が書いてもよかったんですけど..父親が書くって言うし..はぁ〜あ..あの紙、もっと大事に配った方がいいんじゃないんですかね?」





原田「そうね」




里見「まぁ、もういいんですけど、」




カーテン越しに萌ちゃんの諦めた声が聞こえる。





里見「私、原田先生みたいに周りを変える力、なかったみたいです。
やっぱり..原田先生になれませんでした。



..こんなことならもっと早く諦めてればよかったな」





原田「..なによ、もう諦めたの?」




里見「諦めるしかないじゃないですか」




原田「本当に諦めたの?」





里見「はい。もういいんです」






原田「もういい、っていう口癖..治んなかったわね」





里見「..はい..もういいので..」





原田「じゃあ..





..なんで泣いてるの?
もういいんでしょ?なんで泣いてるの?」





里見「もういいからです..もうッ..」







原田「勝手に出しちゃうなんて..ちょっと失礼さんね」




里見「もうッ..もう良くないです..」





原田「幸せのマナー教えてあげなきゃね..。
聞いてたか、木原!」



カーテンを開けると、赤い目を大きく開いて見つめてくる萌ちゃんがいた。





「..聞いてましたッ..絶対に萌ちゃんをお嫁になんか行かせません」




潤む目を擦ってのぶちゃんに言うと、のぶちゃんはコクンと頷く。





原田「式当日、リンパでも揉んで待ってな。」





里見「待ってていいんですか..?」




原田「あぁ、待っとけよ、マリッジガール」

70→←68



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (289 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1779人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆっぴー - 兄貴の名前が気になります。アンケートか固定の名前があるか知りたいです。 (2021年11月9日 21時) (レス) @page8 id: 233a7fa478 (このIDを非表示/違反報告)
おりん(プロフ) - この作品大好きで続きが楽しみです(T_T)お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしております(T_T) (2019年11月16日 18時) (レス) id: 8d54446ea7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽかぽか笑顔 | 作成日時:2019年7月16日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。