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里見「おはよーございます」
隣から萌ちゃんの声が聞こえた。
原田「グッモーン..聞いたわよ、結婚して辞めちゃうんだって?」
カーテンを開けようとした手が止まる。
辞めちゃう..?
里見「はい」
原田「抵抗しなかったの?」
里見「しましたよ?
婚姻届、真っ黒けっけにしました」
原田「あらやだ。
真っ黒けっけ大変じゃない」
里見「原田先生ならこうするかなって。
でも駄目でした。父が書いて判子押すそうです。
式の次の日に、家族皆でだしに行ってきます
..まぁ、そんな感じなんで、別に私が書いてもよかったんですけど..父親が書くって言うし..はぁ〜あ..あの紙、もっと大事に配った方がいいんじゃないんですかね?」
原田「そうね」
里見「まぁ、もういいんですけど、」
カーテン越しに萌ちゃんの諦めた声が聞こえる。
里見「私、原田先生みたいに周りを変える力、なかったみたいです。
やっぱり..原田先生になれませんでした。
..こんなことならもっと早く諦めてればよかったな」
原田「..なによ、もう諦めたの?」
里見「諦めるしかないじゃないですか」
原田「本当に諦めたの?」
里見「はい。もういいんです」
原田「もういい、っていう口癖..治んなかったわね」
里見「..はい..もういいので..」
原田「じゃあ..
..なんで泣いてるの?
もういいんでしょ?なんで泣いてるの?」
里見「もういいからです..もうッ..」
原田「勝手に出しちゃうなんて..ちょっと失礼さんね」
里見「もうッ..もう良くないです..」
原田「幸せのマナー教えてあげなきゃね..。
聞いてたか、木原!」
カーテンを開けると、赤い目を大きく開いて見つめてくる萌ちゃんがいた。
「..聞いてましたッ..絶対に萌ちゃんをお嫁になんか行かせません」
潤む目を擦ってのぶちゃんに言うと、のぶちゃんはコクンと頷く。
原田「式当日、リンパでも揉んで待ってな。」
里見「待ってていいんですか..?」
原田「あぁ、待っとけよ、マリッジガール」
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ゆっぴー - 兄貴の名前が気になります。アンケートか固定の名前があるか知りたいです。 (2021年11月9日 21時) (レス) @page8 id: 233a7fa478 (このIDを非表示/違反報告)
おりん(プロフ) - この作品大好きで続きが楽しみです(T_T)お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしております(T_T) (2019年11月16日 18時) (レス) id: 8d54446ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽかぽか笑顔 | 作成日時:2019年7月16日 14時