紺青の拳【名探偵コナン】

26 ページ26

Conan.side

________

哀「シンガポール周辺には、貨物船が2隻とタンカーが1隻。
ちょっと気になるのが、そのタンカーが予定の航路を外れてること」



コナン「そいつだ..!
そのタンカーのデータを送ってくれ!」



哀「オッケー、また連絡する」



コナン「頼む」



キッド「タンカーがどうかしたのか?」


コナン「レイチェルが残した、"she"の文字だよ。
"she"は船を表す単語でもある」



_________________


リシ「電話の話は本当なのか!
今、起きている全てが、レオン先生の企てだなんて..。
僕にも分かるよう、説明して欲しい」



キッド「発端は、ジョンハン・チェンが見つけたブルーサファイア、紺青の拳。
彼はそれを、空手トーナメントのベルトにはめ込み、優勝者に進呈するとした」



コナン「レオンさんはジャマルッディンさんを出場させ、宝石を手に入れようとしたんだよ」



キッド「所が、思わぬ横槍が入った。
空手400戦無敗、京極真の大会エントリーだ。
彼を招待したもの、それが殺害されたシェリリン・タンさん。」



リシ「動機がそうだとしても、レオン先生にはアリバイがある。
彼女が刺された時、別のエレベーターに乗ってたんだから」




キッド「真相はこうさ。
レオンとプールサイドで会ったあと、彼女は自分の部屋に戻るためエレベーターに乗った。

だが彼女が宿泊していた、タワー3の部屋は16階。
ホテルの構造上、34階で必ず乗り換えなきゃ戻れなかった。
彼女は自分の部屋に戻る途中に、別の部屋へと連れ込まれてしまった。

...秘書、レイチェルによって」



リシ「レイチェルが共犯者..!?まさかっ..」



キッド「レオンがその日、プールサイドの宿泊者専用のレストランに入るためにとった部屋は、34階だった。
そして、降りてきたレオンは、その部屋でシェリリンさんを刺殺。
遺体をトランクにいれた。

その後、レイチェルとレオンは別々のエレベーターに乗った。
トリックに使われたのは、マジックナイフの1種だろうな。
ただし、血はシェリリンさん、本人のもの。

刺されたフリをしたレイチェルさんは倒れる。
全ては爆発による停電の中、人知れず行われた」



リシ「そんなっ..」



キッド「レオンの真の計画を知ってしまったレイチェルは、その恐ろしさに毛利探偵に全てを打ち明ける気でいたんだ。
それをレオンに気づかれた」

27→←25

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す