片想い少女。【俺スカ】 (ページ27)

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「..なにこれ」

図書室からの帰り。

急に飴を渡してくる優馬。

若林「なんか元気なさそうだったから」

「そうかなぁ..」

そんな気は無いけど..

怪しむ優馬と話しながら教室を目指すと、荒い声が聞こえた。

若林「明智と..」

「東条..だよね?」

なんだか珍しい組み合わせに顔を見合わせる。

明智「原田に対してネタねぇかな～?とか言ってたじゃん」

またそのことか。

1つため息をついた時..明智から出た言葉に自分でも表情が固まったのがわかった。

明智「なに..

..川崎?」

東条「はぁ?」

そのまま歩こうとする優馬の裾を思わず引っ張る。

壁に背を預けてその場に2人で座り込む。

明智「川崎が大事なの?笑
川崎がチアやってるからでしょ..」

東条「あいつは関係ねぇよ!
そういうことじゃなくて..あいつも頑張ってるだろうし、他にも部活頑張ってるやつがいるだろうが!

なんでそいつらの邪魔すんだよ!!」

明智「てか離せよ」

東条「真剣に頑張ってるやつらの邪魔すんなよ?」

明智「もう1回言うぞ?

..離せ」

東条「お前みたいに..中途半端な気持ちでサッカー辞めた奴にはわかんねぇよ!
..真剣にやってるやつの気持ちが」

ぎゅっと..優馬の服の裾を握っていた手に力がこもる。

ガンガンと..東条が言っていた言葉が頭に響く。

私は部活も何もかも中途半端で..

「まーくんに嫌われて当然だ..」

涙で滲んだ言葉は、

若林「そんなことないよ」

優馬によって..優しく溶けて行った。

若林「僕は、Aが中途半端でも..それでも嫌うようなところは1つもないと思うよ」

「優馬は変わり者だね」

若林「Aに言われたくないよ笑」

私が笑うと、今度は優馬も笑ってくれた。