片想い少女。【俺スカ】 (ページ47)

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少し乱暴な言葉が廊下にまで反響してくる。

のぶちゃんを先頭に職員室に入ると、長井と校長先生、そして矢野先生と日の出製作所の作業着を着た人がいた。

日の出製作所に行くと、眉を下げた七海が簡単に説明してくれたこと。

明智くん達がサボった。

工場長「貴方は?」

原田「こいつらの担任の原田です。
話は全て伺いました」

工場長「あのね、ほんとナメてるとしか思えない態度ですよ?」

原田「なんでそんなことしたの?」

牛久保「それはお前が仕事せず見てろって言ったからだろ?」

工場長「お前..!?
ﾊｯ..またそんな口を。

それは、お前達がなんにもできないからだろ?
社長が仲良いだかなんだか知らないけど現場は、お前らの面倒を見なければいけない手間が増えるわけ。
ミスしちゃいけない仕事抱えながら」

牛久保「じゃあなんの職業体験なんだよ」

工場長「聞いて聞いて?まだ途中」

「..なんか態度わる..」

“高校生“っていうものを馬鹿にしてる感じが滲み出ている喋り方だ。

工場長「お前らに仕事させて、ミスが起きたらお前らが謝りに行くわけじゃないでしょ?
今俺に謝った先生達みたいに誰かが責任とらなきゃいけないわけ。それは、俺なの。
だから、リスクを取らないためにお前らに見てろって言ったわけ、わかる?

偉そうなこと言いたいなら、自分で謝れるようになってから言って。

..ほら、見て先生達の顔。
お前らの代わりに謝って、怒鳴られて、可哀想じゃない?」

原田「..ちょっといいかしら」

工場長「あ?」

原田「あんたも若い時間違ってたよね?
で、間違った時上司の人に頭下げてもらったんじゃないの?」

工場長「なんだよその話」

原田「そんな事してもらった奴が、自分が上司になった今、人のために謝れないってどういうことよ!!」

工場長「なんでテメーにそんなこと言われなきゃなんないんだよ」

原田「それが上の責任だろ?
職業体験受け入れた時点で、分かりきってたことだろうがｧ!!」

その怒鳴り声にびっくりして思わず肩を揺らす。

“俺はお前の顔が大嫌いだ。二度と見せるな“

のぶちゃんの凛とした声が..正反対なはずのアイツの声とリンクする。

「ｯ..結衣..」

優しく笑う結衣はそっと私の左手を握る手に力をこめる。

大丈夫。

そういうように。