49 赤葦side ページ49
先輩の話を聞いてこころは
こころ「私本当は行きたくない。
でもお姉ちゃんが向こうで何をしてるのか
ちゃんと知りたいから見に行こう。」
赤葦「うん、俺もAがちゃんと元気なのか
自分の目で見て確かめたい」
俺たちの答えが決まってすぐ、先輩に見たいですと伝えた。
そしたら
先輩達もまだ見てないらしく、学校の視聴覚室を借りて見ようって事になった。
部活が終わって午後。
先輩達が学校に来た。
早速視聴覚室の鍵を借りて
皆画面の近くに座った。
かおり「そんじゃあ、流すね?」
俺たちは画面をずっと見ていた。
暗かった画面が明るくなって行って。
どこかの会議室みたいなところにスーツ姿の
前よりずっと痩せて大人っぽくなったAが写っていた。
『皆卒業おめでとう!卒業式参加するって行ったのに行けなくてごめんね…?それと…何も言わずに留学を決めた事も…ごめん。』
その時俺は違和感を感じていた。
Aのはずなのにまるで別人を見ているような
なんでだ?
なんていうか……言葉ではおめでとうとか
ごめんねって言ってるのに心の底では
何も思っていないみたいな。
画面の中のAは相変わらず思ってもないような事をスラスラと喋っている。
そしたらAが誰かに話しかけられているような態度をしていた。
翔「A〜、そろそろ会議始まるから行こ〜」
男の声??
『あ!翔ナイスタイミング!ちょっとこっち来て』
Aが連れて来た男はあの時店で会った男だった
『この人は私の婚約者で滝野翔っていうの!今度正式に結婚するんだ〜!皆んなには直接会ってもらいたかったんだけどそっちに帰る予定はまだなくてさ!』
なんて今度は昔のような笑顔で言い出した。
翔「あ!ビデオレター??俺は滝野翔です!Aは誰よりも幸せにするのでご心配なさらずっ!」
『もう、恥ずかしいからやめてよ〜』
A、嬉しそう。
先輩達も涙ぐみながらよかったね〜なんて言っている。
だけど俺はどうしてもAの結婚を受け入れられずにいた。
俺の方が幸せにできるのに。
は?
俺、今なに考えた?
俺にはこころがいるだろ。
Aはただの幼馴染だろ。
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作者名:らん | 作成日時:2017年6月21日 8時