私が私を失うまで (ページ42)

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楽しみにしていた週末はあっという間にやってきた。

翔の彼女はりのちゃん、っていうらしい。

きっと翔も私に女の子らしい事してほしいと思ったのかな。

なぜか今日は私の仕事が全部翔の分になっていた。

『翔ってば……、気使わなくていいのに…』

女の子の友達に会うの雪絵とかおり以来だなぁ

確かもうすぐりのちゃん空港に着くはずだから
そろそろ空港に行こうかな～

～ぶっ飛んで空港～

私は空港のロビーに座って仕事用の携帯をいじっていた。

すると私の前に影ができて上を見上げると
翔と少し雰囲気の似た可愛らしい女の子がいた。

りの「Aさんですか？？」

声までふわっとしていて可愛い。

翔が好きになるのもすごく分かる。

『そうです。りのさんですよね？？

日本からの長旅お疲れ様です。

まずはホテルに案内しますね』

りの「はい！かなさん私と同い年ですよね！

もっと気楽にいきましょう！」

ふふっ

初めて会った時の翔みたい

『そうだね！じゃありのちゃんって呼ばせてもらうね！』

りの「うん！じゃあ私はAちゃんって呼ぶよ！」

なんかすごく落ち着くな～

りのちゃんが私に話したい事はわかってる。

きっとこの子もすごく優しいから
とても悩んだはずだ。

自分達だけ幸せになるなんて…

って。

私は翔に幸せになってほしい。

今の私が幸せって感じるのは会社で社長になって
大人の世界を生き抜く事。

だから私はあなた達に幸せだけを考えてほしい。