7人の極道。…弐

◆玉森 ページ5

ミツに……

酷いことを言ってしまった。



あんな顔……初めて見た。


ミツにとって……
俺のお袋の話はNGだと…分かっていたのに。


叩かれた頬がジンジン…と痛む。

親父に叩かれた時より、

心が痛んだ。





ミツは何処かに行ってしまったらしく、

千賀や二階堂に聞いても

首を横に振られた。





謝らなきゃっ……


スマホに手を伸ばした時……


俺のスマホから着信を知らせる音。

画面を見ると、ミツからで。

ホッとして電話にでた。





『……ミツ？さっきはごめんなさい。

今、何処にいるの？』





少しの沈黙のあと……






「……玉森組の若頭か？」






ミツとは違う声。


もう一度、画面を見る。

確かにミツのスマホからの着信だ。






『……誰だ？』







「……藤ヶ谷太輔だ。」








藤ヶ谷……太輔。






！！！！！






藤ヶ谷組……の、若頭……？






・・・・・ミツ！！！






『ミツは！？ミツをどうした！！！』





思わず大声で問いただす。









「落ち着け。酔い潰れて介抱しただけだ。

……玉森裕太。

お前と二人で話がしたい。

今から言う所まで来てくれ。」

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