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家に着き、ドアノブに手をかけた瞬間、声が聞こえ手が止まる。
「じいさんも知ってて隠してんだろ?あのガキ共を」
有史以来、この世界で魔法が栄え続けているのは何故か?
魔法を使えないもの達の血を徹底的に間引いてきたから。
社会を回すための必要な犠牲。
簡単に言えば権利がない、生きるための
「いや、生きてちゃいけねぇの間違いかな」
魔法で宙に吊らされていたレグロは床に叩きつけられる。
ブラッドはアザの無いものを匿うのは立派な犯罪であると言う。
そして二人を引き渡せと言ってきた。
正直に言えば己の命は保証されると言われてもレグロは決して頷かなかった。
決して言わなかった。
マッシュと出会ったのは不出来な自分が叱責、罵倒され続けこの世から命を落とそうと考えた時に出会い、初めて自分が必要とされている気がしたのだ。
Aと出会い、全身傷だらけで顔にも目にも生気を感じない彼女にどうかゆっくり穏やかに過ごして欲しいと願ったから。
例え彼女がこの世界で生まれた人間じゃなくても
己は誓ったのだ。
血は繋がっていなくとも、この世から否定された存在であっても、自分は二人の父親であり続けると。
「逃げろマッシュ!!A!!」
ブラッドは部下たちに探すよう命じる。
殴られ傷つけられてもレグロは「逃げろ!」と叫んだ。
足掻く姿にイラつくブラッドは魔法を使おうとした瞬間、外へ出ようとした部下ごと扉を破壊してきたマッシュがいた。
「テメェ、さっきはよくもやっ…」
『
手元に現れたを一瞬で抜き凄まじい速度で刀を振るう。
瞬きした瞬間見えたのは先程より細かくなった布切れとなった制服だった。
「(本日2枚目…)」
呆けた瞬間に顎に打撃を与えられた。
意識を飛ばしかけた時に今度は腹部に重い拳をくらい、意識が飛ばされた。
伊達にあの人と同じ人類最後のマスターである自負はある上に、八極拳の使い手から死の淵に行きそうになるくらいまで戦闘訓練はしていたのだ。
「なぜ、逃げなかった……」
「家族だから。僕にとって家族はAとじいちゃんしかいない」
『…この世界で”家族”を教えてくれたのはマッシュさんとレグロさんです。
なら、家族は守るべき存在です』
「まぁ、とりあえず」とマッシュは人差し指を地面に落とす。
「お前ら全員地獄行き」
魔法も使えず、子供の二人にどうやり合うのかとブラッドは意地の悪い笑みを浮かべた。
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天どん(プロフ) - アカツキさん» わぁぁぁあ😭😭😭ありがとうございます!!「面白い」という言葉だけで寿命が伸びてます😭😭😭少しずつですが頑張っていきます!! (3月31日 19時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - この作品すごく面白いです!!更新頑張ってください (3月31日 19時) (レス) @page2 id: f577ddf0c2 (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - 紅琥珀白桜さん» ありがとうございます!!この作品と出会ってくれたことと一気に読んでくれたことに感謝いっぱいです😭少しずつの更新ですがよろしくお願いいたします!! (3月31日 16時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
紅琥珀白桜(プロフ) - 今日見つけて一気見しました、面白かったです!更新待ってます! (3月26日 23時) (レス) id: ec130343fe (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - なめこ汁さん» ありがとうございます!本当に少しづつになっていますが頑張っていきますので何卒!! (3月23日 11時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天どん | 作成日時:2024年1月8日 0時