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『アベルさんはまだ過ちの"底"にいません。
元の道に戻れなくても、遠回りでも、変わることはできます』
「……そうだね。ありがとう」
寮も違う、学年も違う、今回が初めての邂逅なのに、後輩の彼女の言葉はどこか重みもあるが、優しさも感じられた。
ボードゲームも持って302号室の前に戻ると扉の前にはリーゼントの髪の生徒がいた。
『そこで何をしているんですか』
「この部屋に何の用だ」
生徒が振り向けばそこには無表情ながらも圧を感じるAとアベル。
「どゆことぉぉおお!!ぎゃあああ!!!!」
これにはあまりの恐怖に逃げて行った。
『何の用だったんでしょうか……』
「……気にしないでおこう」
二人が首を傾げながら部屋に入る。
するとマッシュ、アビス、レモンの三人がなにかの手紙を読みながら震えたいたり、戦慄を覚えていた。
『どうしたんですか?』
「こ、これ……」
レモンが手紙に視線を向ける。
マッシュが手紙をA達に渡す。
二人が手紙の内容を読んでいき息を漏らす。
手紙の内容は魔法不全者とその隠匿の疑いであるマッシュとこの世界の人間ではないと疑われるAの魔法局の招集という名の尋問が行われることが記されていた。
『……まずい、ことですよね』
「そうだね。しかも魔法局に目をつけられたとなると…」
「学校のように一筋縄ではいきませんね……」
「あば、あばばばば……」
明らかに逃げられる状況ではなかった。
魔法局は社会的地位管理している組織である。
魔法局としてはこの世界において異分子のような存在であるマッシュや自分の存在など消しに来るのだろうなとAは考える。
「まぁ、どうにかなりますよ」
「マッシュくん………」
「……相手は魔法局だ。簡単には解放させてもらえないだらう」
「はい。それに………」
アビスは心配げにAを見る。
自分たちを助けてくれたマッシュやAを救いたいが今回ばかりはどうすることも出来なさそうだ。
その歯痒さが嫌になる。
『相手の出方次第ですね。どうなるかは』
「無事に帰ってきてください……」
『はい。大丈夫ですよ』
ひしっ、と抱きしめてくるレモンにAも抱きしめ返す。
もしもの戦闘になってもマッシュのことは必ず守り抜く。
たとえ、自分の命と引き換えになったとしても。
皆さんにお聞きしたいです→←もう1人のマスターと祝勝パーティー
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天どん(プロフ) - アカツキさん» わぁぁぁあ😭😭😭ありがとうございます!!「面白い」という言葉だけで寿命が伸びてます😭😭😭少しずつですが頑張っていきます!! (3月31日 19時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - この作品すごく面白いです!!更新頑張ってください (3月31日 19時) (レス) @page2 id: f577ddf0c2 (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - 紅琥珀白桜さん» ありがとうございます!!この作品と出会ってくれたことと一気に読んでくれたことに感謝いっぱいです😭少しずつの更新ですがよろしくお願いいたします!! (3月31日 16時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
紅琥珀白桜(プロフ) - 今日見つけて一気見しました、面白かったです!更新待ってます! (3月26日 23時) (レス) id: ec130343fe (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - なめこ汁さん» ありがとうございます!本当に少しづつになっていますが頑張っていきますので何卒!! (3月23日 11時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天どん | 作成日時:2024年1月8日 0時