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「！(地面と鎖で私の進路方向を絞り、退路を塞いだ)」
『少し乱暴になりますが、すみません』
盛り上がった地面と天の鎖でアビスの進路方向をAの方だけにし、退路を塞いだことで彼の攻撃は一直線になった。
しかし、その瞬間でさえAには好機だ。
がら空きになった腹部に重い拳が入る。
少し浮き上がった身体はくの字になり、あまりにも重い衝撃にアビスは自分の身に何が起こったのか一瞬分からなかった。
そこからは怒涛の八極拳で攻め込んだ。
相手はエネミーでは無いためAは彼女なりに手加減をしているが、アビスからしたら地獄のようにも感じた時間だった。
気づいたら彼は地面に倒れていた。
「……どうしても考えてしまう。もし普通に生まれてこれたならと…」
彼が語り出したのは己の幼少期についてだった。
アビスのイヴル・アイが発現したのは物心ついてすぐだった。
彼の両親は酷く動揺したようだ。
自身達の息子を家の地下に監 禁するほどに。
そんな生活が続く中ある日彼の両親はアビスを殺そうとしたのだ。
だからこそ彼は気づいてしまったのだ。
「私は生まれてくるべきではなかったのだと。
そんな私をアベル様は必要としてくれた」
たとえそれが利用価値のある道具だとしても。
だけどアビスはAに負けたのだ。その証拠が今自分自身が地面に伏していることなのだから。
「私はまた必要のない人間に戻ってしまいましたね」
『……本当なんでしょうか』
「え……？」
『あの時私と相対して怪我した貴方を彼は本当に心配していました。
本当に興味もない人なら簡単に捨てると思います』
「…………」
『それでも貴方が彼に捨てられたなら私が彼を殴りましょう。
そして謝らせます、それくらいは充分必要でしょう』
「……慰めはいりません」
『慰め…ではありませんね。私もこんな行動は取らないと思いますが、あの人なら、マッシュさんならやると思います』
Aは彼の傍にしゃがみ、回復の魔術をかける。
これにはアビスは目を見開く。
魔法が効かないイヴル・アイをアビスは目に宿している。
なのに彼女は平然と使えているのだ。
『私はマッシュさん達を探しますので失礼します』
平然と立ち上がり歩み始めるA。
『ああ、もう1つ』と彼女は振り返る。
深淵さえも感じる紫色の瞳は真っ直ぐとアビスを見つめる。
『とても美しいと思いますその瞳』
立ち去ったAにアビスは赤くなる顔を隠すように手で覆うが、その口元はどこか口角が上がっていた。
「……なんて人だ」
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天どん(プロフ) - アカツキさん» わぁぁぁあ😭😭😭ありがとうございます！！「面白い」という言葉だけで寿命が伸びてます😭😭😭少しずつですが頑張っていきます！！ (3月31日 19時) (
レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - この作品すごく面白いです！！更新頑張ってください (3月31日 19時) (レス) @page2 id: f577ddf0c2 (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - 紅琥珀白桜さん» ありがとうございます！！この作品と出会ってくれたことと一気に読んでくれたことに感謝いっぱいです😭少しずつの更新ですがよろしくお願いいたします！！ (3月31日 16時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
紅琥珀白桜(プロフ) - 今日見つけて一気見しました、面白かったです！更新待ってます！ (3月26日 23時) (レス) id: ec130343fe (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - なめこ汁さん» ありがとうございます！本当に少しづつになっていますが頑張っていきますので何卒！！ (3月23日 11時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天どん | 作成日時：2024年1月8日 0時
