もう1人のマスターと開かずの扉 ページ32
Aがその日、同じアドラ寮の先輩から寮支給のローブを貰った。
渡してきた先輩は茶髪の二本線のあざを持っていて、とても穏やかそうな人だった。
マックス・ランドと名乗った青年は「これからよろしくね!後輩ちゃん」と優しげな笑みを浮かべて行ってしまった。
その日の夜、Aはランス、マッシュの後ろを歩いていた。
消灯時間を過ぎているためAとマッシュは「あんまり良くないんじゃ」とこぼす。
意外に真面目なことをこぼす二人にランスは思わず「真面目な奴らだな」と思った。
かと思ったら、その後ろにドットとフィンもいた。
「オレも
「部屋に1人で残さないでヨォオオオ!!」
「2人とも可哀想だし連れていこう」
『戦力が多いに越したことはありません』
「(不安だ)」
ランスの反応は最もだった。
しばらく廊下を歩いていると前に歩いている人影に気づく。
その後ろ姿はよく見慣れていた。
「レモンちゃんじゃん、後ろ姿もカアイイナァー」
ドットは大声でレモンの名を呼ぼうとしたが、ランスに止められる。
すると彼女は不自然な動きをして振り返る。
明らかにその動きは人間らしい動きではなかった。
振り返った彼女の目は深淵に呑まれそうなほどだった。
「おい、ウソだろ……目がなかったけどレモンちゃんってだけでカワイイってことに、気づいちまったよオレは」
鼻血を出しながら喋るドットに思わずフィンは引いた。
やべぇやつを見る目だった。
『明らかに様子がおかしいですね』
「あれは完全に魔法だ」
そうこう話しているうちにレモンの姿を見失いすぐさま追いかけ角を曲がったが、そこには誰もいなかった。
さらにカタカタ、と音が聞こえたためフィンとドットは騒いだ。
『これも魔法ですか』
「ああ、ディスクロズ」
ランスが杖を持って唱えれば何も無かった地面には大きい扉が現れる。
ランスの力ではここが限界だったため、さらに扉を開けなくてはいけないがみな何も出来なかった。
しかし、マッシュは近くにあった騎士の鎧を持ってきて寝かせる。
地面を軽く叩けば扉は開きその隙間に剣を入れる。
その剣を思いっきり踏めば扉は天井を全て破り外へ行ってしまった。
あまりの力技だが、Aは『おおー』と拍手した。
「扉を無理やりテコの力で」
「こいつもうなんでもありだろ」
一行はレモンを探すため地下へ進んだ。
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天どん(プロフ) - アカツキさん» わぁぁぁあ😭😭😭ありがとうございます!!「面白い」という言葉だけで寿命が伸びてます😭😭😭少しずつですが頑張っていきます!! (3月31日 19時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - この作品すごく面白いです!!更新頑張ってください (3月31日 19時) (レス) @page2 id: f577ddf0c2 (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - 紅琥珀白桜さん» ありがとうございます!!この作品と出会ってくれたことと一気に読んでくれたことに感謝いっぱいです😭少しずつの更新ですがよろしくお願いいたします!! (3月31日 16時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
紅琥珀白桜(プロフ) - 今日見つけて一気見しました、面白かったです!更新待ってます! (3月26日 23時) (レス) id: ec130343fe (このIDを非表示/違反報告)
天どん(プロフ) - なめこ汁さん» ありがとうございます!本当に少しづつになっていますが頑張っていきますので何卒!! (3月23日 11時) (レス) id: bd657ac435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天どん | 作成日時:2024年1月8日 0時