4話 ページ5
Noside
＿＿放課後＿＿
能京高校 旧体育館
カバディ部の練習は“サーキットトレーニング“を主に行う。
ぶら下がりによりキャッチ力を高める無酸素運動から、発生しながらランニングと梯子ダッシュで肺を搾り上げる事を繰り返す。
「……宵越の奴、いつもと雰囲気違うな…」
「昨日畦道に遅れとったのがキいてんじゃん？サッカーじゃ敵無しだったみたいだし」
「必死なのはいい事だけどやりづらいな……」
井浦が苦笑いする先にいた宵越の目は明らかにおかしかった。そして今彼が行っていたのは守備をやっている3人の観察。先日“鎖“にやられた上に畦道よりも攻撃成功の数が少なかったことがとても悔しかったのだ。昨夜考えた彼の“仕掛け“はどこまで通用するのかそれを案じていた。
「悩んでるみてぇだな、ヨイゴシ!!みずくせぇな!!なんでも相談するべよぉ!!
おら一応、カバディのセンパイだかんな!!」
『なにか困り事？聞くよ。同級生だし』
「……お前らに聞くことなどない!!」
「あーッ!!ごめんて！調子乗った!!」
『……むっ』
「しかし、お前らにも学ぶことはあった。今日は負けん。」
珍しい言葉を口にする宵越にAと畦道は驚いた。
畦道はそのまま走り出した宵越を追いかける。
「おーし!!試合するぞー!!攻守分かれてー！宵越先に攻撃!!Aと畦道は審判お願いね。」
それぞれの陣地に入り、井浦は二人に声を掛ける。
「気ぃ抜くなよ？何やら今日の宵越は……秘策があるらしいからなぁ……」
「……ああ……キメてやるよ！“ハットトリック“!!」
『(“ハットトリック“はサッカーでいうと、1人で3点とること……でも、)』
「(ハッタリだなこれは……)」
3人と接触はリスクが高すぎる。それは初心者でも分かることだった。
3点とるとなれば井浦達を釣って、わざと捕まった瞬間自陣へ帰るしかない。
1人ずつタッチしていくのは危険過ぎる上に息がもたなくなる。
『(多分、今ので慶君達はまとめて釣られないよう意識する。それが宵越君の狙い。気軽にキャッチさせない為の牽制ってことかな。)』
宵越は長い腕を使い一掃するように腕を振る。しかし全員これを避けた。
「小賢しいのは嫌いじゃないんだよね。他の2人には黙っててあげる。」
「(コイツ……!!気づいてるのか!?しかし……俺も気づいたんだよ。今までの敗因……
俺と畦道の違いに……!!)」
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巫和泉(プロフ) - ゆるふわ犬さん» ゆるふわ犬さん。いつもありがとうございます！コロナ禍でお互い大変かと思われますが、体調をくずされませんようお元気でお過ごしください！これからもよろしくお願いいたします┏○┓ (2021年4月18日 14時) (
レス) id: c314aa38cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆるふわ犬(プロフ) - 巫和泉様、この度は新作を作ってくださってありがとうございます！巫和泉様の神作全て拝読しております！コロナ禍で大変なご時世ではありますが体調に気をつけてお過ごし下さい。続きをお待ちしております！ (2021年4月14日 22時) (レス) id: bd276433d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巫和泉 x他1人 | 作成日時：2021年4月10日 22時
