i・ko・i [12/25更新] (ページ26)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:43,326 hit

26*〈9/12〉ページ26

潤『あー、そういうことか、確かにそうだわ。

オレ、ビックリしたんだよ。
おまえが優人の世話ってか、後始末してるの見て。

あいつ、割り箸の袋とか使った紙ナプキンとか置きっぱ放しでさ、それをおまえが全部回収してたんだよな。開けたままの調味料の蓋をしたり。

オレと行った時は何もしねーのに、おしぼり渡したりお冷や渡したり。
昔はコイツ将来大丈夫か？って心配したけど、ちゃんと出来てんじゃんって』

って考えると・・・と言った潤くんに、

瞳子『つまりAちゃんは、甘えるのが下手だったんじゃなくて、優人くんには安心して甘えられなかっただけ。
確かに、あんな風に手間が掛かる人を頼れるかって言われたらＮＯだよね。

好きでいられてる間は気にならなくても、少しでも気持ちが離れると冷めてく。
引っ張って行けるのも楽だけど、引っ張って貰いたい生き物でしょ？女の子って』

と被せて瞳子ちゃんは微笑む。

瞳子ちゃんは潤くんに引っ張って貰えてる？と聞くと、潤はね、引っ張ってくれるけど、私に選択権もくれるし任せてもくれるからね？とにっこり笑う。

沢山の引き出しと沢山の顔を持ってる。で、努力家で情熱的でしょ？

顔立ちなんて関係なく潤に心奪われちゃったの。

同期同士なんて面倒だって思ったけど、でも潤だったのよね・・・だから、潤に付き合って欲しいって言われた時は本当に嬉しくてドキドキしたし、信じられなかったなーって瞳子ちゃんはウットリしてる。

オレもすげぇドキドキしてたよと話す潤くんの表情はスゴく綺麗だった。

「初めて見た、そんな顔の潤くん。当たり前だけど(笑)」

潤『そりゃそうだ、おまえに瞳子に感じるような感情ねーもん。
オムツだって替えるの手伝ってたし、離乳食だって食わせてやったのに惚れるかよ』

瞳子『それって従兄弟同士で結婚したカップルに喧嘩売ってるわよ(笑)』

潤『ここまで一緒な従兄弟だと結婚しねーだろ(笑)』

仲の良い二人と居るとあったかくなる。

言葉遣いは尖ってる潤くんなのに、瞳子ちゃんの前では優しくて、虚勢を張らなくていいからか程よく気が抜けてて、で、たまに瞳子ちゃんを眩しそうに見るのよね、潤くん。

思わず、二人、すごくいいなぁと零すと、おまえの同期にだって、そういう感情を抱いてるヤツも居るんじゃないの？と潤くん。

知らないよ、優人しか見てなかったから。