i・ko・i [12/25更新] (ページ30)

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まさか、その"そそる"子が自分が辞めた代わりに営二に来るとは思ってなかっただろうけどって櫻井くんは笑う。

ふと思う。

私ってそう見えるの？

思い切って聞くと、オレは同期に対してそんな無礼な見方、したことねーわ、と。

見た目じゃなくて中身でどう接するかを決めるべきで・・・てか、仕事する場所で出会った相手にそそるそそらないは要らねーだろ、と。

確かに。そりゃそうだ。

中にはソレも込みな人はいるだろうけど、いい男、いい女と思う度にアピールするとか有り得ねぇ。マジで何しに来てんだ、プラベ出す前に仕事の結果出せと思うって櫻井くん。

「櫻井くん、モテるもんね。

それは良くわかったよ、一緒に取引先に行ってて、相手が女性だとちょっと睨まれる。
潤くんの時に懲りたのに、なのにまた？
本当ヤなんだけど」

櫻井『オレとのペアがそんなに嫌かよ』

違うよ！(苦笑)

櫻井くんは大好きだよ、信頼出来るもん。
櫻井くんとする仕事も好きだよ、楽しいし。

そう言うんじゃなくて・・・

うーん・・・

「前に言ってた、イケメンの従兄弟の話、覚えてる？」

櫻井『ああ、近い存在だと仲介を頼まれて面倒だから、イケメンは程よく遠い方がいいとかってやつ？』

「うん。それが潤くん」

櫻井『え？は？
松本さんが従兄弟！？』

「そう。だから潤くんのことを知ってるってだけで妬まれたし、仲介を断ったら悪口言われた。
でも、櫻井くんはそんなこと私に頼むわけないし『当たり前だろ(笑)。オレ、ノーマル！女好き！』

女好きって(笑)。

「まぁ、櫻井くんは潤くんの連絡先知ってるでしょ？
潤くんの可愛がり方見てたら、多分私用携帯でも繋がってる」

櫻井『そりゃ当然』

「じゃあ私の敵や悩みのタネにはならない。
それに、一人でもソレを知ってる人がいるなら、潤くんの機嫌も直るだろうし」

櫻井『オレはご機嫌取りの為に秘密をシェアさせられるのか？(苦笑)』

そんなんじゃないけど、ココまで来たら逆に関係性を隠す方が、彼女がいる潤くんのイメージを損ねるって思っただけ。

潤くんの母親と私の母親は一卵性の双子の姉妹なの。

私と潤くんが出会ったのは私が生まれた日。
小さな頃は家も隣同士で、姉と三人、兄妹として育ったレベルだからねと説明したら、櫻井くんはあーーそれでかーと納得する。