38.２３時 ページ41
絵名さんたちとご飯を食べ終わり、また、二人で部屋に戻った。
時刻は２０時を回っていた。
しばらく、絵名さんとまた、おしゃべりを続けた。
途中でお風呂に入らせてもらって、薄暗くてもどこか暖かい絵名さんの部屋。
いるのは二人っきり。
家での一人っきりより、ずいぶんいいや。
そう思いながら、絵名さんと顔を合わせ続けた。
今、何時だろう。
そう思ったのは、２０時だと時計を確認してからしばらくたった時だった。
２１時が迫ってきていた。
『絵名さん。時間大丈夫ですか？補講があるっていってましたけど…』
私は、定時制高校のことよく知らないけれど、さすがに１２時を回るころまで学校が開いてるとは考えられない。
その言葉を聞いて、絵名さんは驚いたように時計を見る。
絵名「えっ、あっ！そうじゃん！もうちょっとで遅刻だっ！ありがと！！」
そういうと絵名さんは準備していたリュックを背負い、すぐに部屋から出て行っていしまった。
…私は突然の出来事であんまり、何も考えられなかった。
類からの連絡、それを見るに、２５時。
瑞希が待っている。
２５時・・・・
ここから渋谷公園までは歩いて２０分ちょいぐらいかな。
だとすると…１１時半までに出れば全然間に合う。
それに、変なことろでお母さんたちと会いたくないし。
持ち主がいなくなった部屋は二人の時とは違う。
ただ、単に薄暗かった。
いつ、帰ってこようか。
絵名さんはいつ帰ってくる？やっぱり１２時半までには帰ってくるかな？
でも、そうだったら私急に消えたことになっちゃう？
いてもたってもいられなくて、クッションなどをかき集めて私が寝ているように布団に膨らみを作る。
人がいるには不自然かもしれない。
これだけでいいのか、わからない。
たぶん、ばれない…はず…？
時計を見ると２３時…
約束の時間まであと２時間。
『・・・・・・・・・』
一人の沈黙に耐えられなくなってしまって、最低限の荷物だけ持ってそっと部屋を出る。
リビングはもう暗かった。
絵名さんお母さんの姿も彰人の姿もなかった。
私はゆっくりと歩き、私の靴がなくなると不自然だから靴箱の奥に入って軽くほこりをかぶった絵名さんの靴を借りる。
靴を慎重に履く。
ゆっくりとタイルの音すらならないように。
キィと小さな音を立ててドアが開き、もう一回同じ音を立ててドアが閉まった。
外は真っ暗で星の影すら見えない。
私は泊まらせてもらった家を抜け出した。
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こんわた(プロフ) - ファラクさん» コメントありがとうございます！義姉の件ご指摘ありがとうございます。私がその設定忘れてることが多いので気を付けます！素敵な作品と言ってくださりありがとうございます！投稿頑張ります！ (2月13日 18時) (
レス) id: 9dd6d529a0 (このIDを非表示/違反報告)
ファラク(プロフ) - 義理の姉は義姉ですよー素敵な作品なので頑張ってください！ (2月13日 7時) (レス) @page10 id: 7e0cde0c81 (このIDを非表示/違反報告)
こんわた - ソーダ愛すさん» ソーダ愛すさんコメントありがとうございます！面白いですか？感激です！更新頑張っていきますね〜！ (1月8日 18時) (レス) id: 9dd6d529a0 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ愛す - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！！ (1月8日 17時) (レス) @page38 id: 73c730aa71 (このIDを非表示/違反報告)
こんわた - はる！さんコメントありがとうございます！更新がんばて行きますね〜！ (9月24日 18時) (レス) @page16 id: b5cebe3fc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こんわた | 作成日時：2023年4月23日 18時
