飲みたい夜に。 (ページ4)

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貴方side

『お姉さん、飲めますか？』

不思議な男性からのお誘い、
暇だからいっかと思い答えた

「はい、何でも」

マスクの奥から微かに息がもれると、
ドリンクメニューから“ハイボール”を刺して
指を2本、ピンと伸ばした

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「『かんぱ〜い』」

ｶﾁﾝｯと鳴らし一息で半分飲み干す

「んとね〜、こっちから
あわび、サザエ、タイラギのお刺身です！」

『タイ、、ラギ？？』

「こーーんな大きな貝の中に分厚い貝柱があって
ホタテより分厚さと甘みがあってすっごく美味しんですっ

これはすごい新鮮なんでそのままなんですけど、
焼くと柔らかくてさらに甘くなるんですよね、

あんまりとれるものじゃないので貴重なんですよね」

『、、、うっま』

不思議そうにひと口食べると
途端に笑みがこぼれた

「てか、サングラスは外さないんですねっ」

『っ、、』

サングラスを両手で抑えキョロキョロと周りを見渡した

「あー、今日暇ですね！お店閉めちゃいましょうか」

『えっ、、』

ネオン看板の電気を消してのれんを下げて鍵を閉めた

「お顔、、、気にされるのでしたら別に外さなくて結構です

ただ、見たとしても私は何もしませんし
誰にも言いません

誰だって秘密はあるでしょう？」

俯く彼に覗き込んで問いかけた

「、、あ、れ？」

よくよく見たら見たことある唇、、、

『っ！こっ！これマジ上手いっすね！
お酒オカワリっ、となんか揚げ物あったりしますか？

お姉さんも飲んでくださいねっ』

「もちろんっ、すぐご用意しますね」

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