飲みたい夜に。 (ページ13)

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お家に着くと
暖房が着いて暖かくなっており
お兄ちゃんはソファーでうつ伏せで唸っていた

「ただいま、お酒いっぱい飲んでたね

そんなに好きじゃないのに、緊張してたんだね」

かい「んーーー、おかえりぃ

Aは緊張しないの？増田くん」

「緊張するよ、すごい隠れ家だって誰かが言いふらすから
色んな凄い人くる」

かい「あっ、それ僕が言ってる〜」

お兄ちゃんは仰向けになって私の膝を探すと頭を乗せて
ふにゃっと笑った

「知ってる。まあ、ありがとうね」

かい「可愛い妹だも〜ん」

今はこんな感じだし、さっき思い出話もしたから
仲良いと思われがちだけど

本当は小さい頃はギクシャクしてた

すぐ喧嘩するし、、、喧嘩と言っても
お互い口を聞かない

正直お兄ちゃんがジャニーズだなんて恥ずかしかった。
そしてテレビで恥ずかしがってインタビューに声変わり前
で話すお兄ちゃんが本当に恥だと思ってた

でも部屋にこもって練習したり落ち込んだりした
お兄ちゃんを見てると
ちゃんと真剣にジャニーズを頑張ってるんだなと思って
お兄ちゃんが世界でいちばんかっこよく見えた。

だから声をかけたんだ
“私がお兄ちゃんを笑顔にして幸せにする”
その言葉は1度しか言ったことないから覚えてるのかな

「お兄ちゃん、寝るならお風呂入って
私嫌だって言ったよね」

かい「えぇ〜、無理無理入れてよ〜」

「自分で洗いなよ」

かい「あ、そういえば、
今日れんに違う匂いするって言われたの〜」

「昨日も泊まったからね」

かい「シャンプーなぁに？」

「んー、クロスSみたいな名前のやつ
美容院で買ったんだ
良い奴らしい」

それを聞くとフフンと鼻歌を歌いながら
私の長い髪の毛をくるくると遊んで匂ったりしていた

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