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元々倉庫みたいに使っていた部屋、
この前までは前を通り過ぎる度にワンコと話をしたり
ワンコの声が聞こえたり、温かさがあった。
今では空っぽになった冷たい空気が私が通る度に突き刺してくる
「ねえ、大学楽しい?」
扉に向かって話しかけても、やはり返事はない。
「あ、そうそう昨日ねハルがお風呂場で滑って転けたんだ
なんて言ったと思う?“アウチ”だよ?ふふっ、
どこの外国人だよって思ったよね、しかもだいぶ声量デカくてみんなに聞こえてたの。」
こんな話したところで、笑う相手もいない。
「ねぇ、もし私がこんな世界で産まれてなくて
あなたと同じ18歳なら、あなたは私と話してくれた?
遊んでくれた?」
「ねぇ、なんとか言ってよ。」
なんでこんなに悲しいのか、分からない。
たった、数ヶ月一緒に過ごして、ご飯を食べただけなのに。
ワンコの少しにやけた顔、目が細くなって笑う顔
遠慮する時に高速で手を振るところ
それでも嬉しくてニヤニヤしちゃうところ
ご飯を意外と食べるところ
幸せそうに眠るところ
私の、名前を呼んで、、、微笑むところ、、、
なんで、思い出しちゃうんだろう。
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生物(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます!!是非最後まで読んでくでくださったら嬉しいです😭これからもよろしくお願いします! (1月30日 14時) (レス) id: 5a1976e248 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - すっごく面白いです!今後ワンコと夢主ちゃんがどうなっていくのか気になります!続きも楽しく読ませていただきます! (1月29日 22時) (レス) @page17 id: 4b051cf7f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:生物 | 作成日時:2024年1月26日 4時