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茅野side_____
タオルを濡らして教室に戻ると、
「ごめんな……」
と、謝りながらAを抱きしめる先生の姿。
何も知らずに眠りについている彼女を想うと、
あまりに切なくて苦しくて、遣る瀬無い気持ちが溢れて仕方なかった。
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先生はすぐにこちらに気付き、
上半身を起こし、自分にかかっていた上着をAに掛けた。
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「茅野……」
「先生……大丈夫なんですか?」
「ああ……まあな。」
「うそ…、大丈夫じゃないですよね……」
「……聞いたのか?」
私は先生の言葉に黙って頷いた。
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先生は私から目線を外すと、隣で寝ているAに視線を向ける。
それは、切なくてとても苦しい表情だった。
「……A、泣いたのか……?」
「はい。すごく。可哀想で仕方なくなるくらい、泣いてましたっ。」
先生はAの前髪を掬うようにして、髪を撫でる。
「……先生はAに、
そのことを言ったんですか?」
「まだだ。……というか、
言えるわけないだろ、、
悲しい顔するのが目に見える。
…Aには、笑っていて欲しいんだ。」
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先生はそう言うと、ふらふらと立ち上がる。
支えようとする私を手で制止するなり、
「顔洗ってくる。そうしたら美術室に行こう。
A起こしといて。」
と、外に出て行った。
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なな(プロフ) - ガースーさん» あ、あああ!ありがとうございます(^。^)かっこいいですよね、柊先生。彼のかっこよさを存分に生かした小説を書いていこうと意気込んでます。とても嬉しいコメントありがとうございました!!! (2019年2月11日 22時) (レス) id: 0167e96a69 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - やっぱり私、このお話を読み進めていけば行くほど作者様のことを好きになっていってます。もちろん3年A組自体も好きですがそれ以上に作者様とこのお話が大好きになっています。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
ガースー - 初めまして!!作品に一目惚れしたガースーです!柊先生が凄いかっこいいです!!!!!続きが気になります!本編と同時に楽しんでます!!素敵な作品をありがとうございます!! (2019年2月11日 20時) (レス) id: 7d48413e98 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 麗さん» 私もやばいです。麗さんにそんな風に言っていただけてヤバいです。ヤバい。()ヤバイほど嬉しいコメントありがとうございます(^ ^) (2019年2月11日 20時) (レス) id: 0167e96a69 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - 感想がヤバイしか言えなくなりました麗です(笑) ヤバイです。作者様好きです!ヤバイです← (2019年2月11日 14時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな | 作成日時:2019年1月30日 21時