生きる 【3A】 2

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『里見くん……自首してよ。』




「は？」




『刑事さんが答える前に、

ちゃんとみんなの前で自首してっ！』







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「それで俺に何が残るっていうんだよ……」






『え……？』






「好きな女子も自分のものにできない、

好きでもない奴には告白してフラれる。



おまけに自首しろ？


……はっ、そんなの……やれるかよ……」





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『……っ、』





私が黙っていると、





彼はこちらを見据えて言った。






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「……なら、今からでも俺と付き合ってくれんの、？」






『え……なに、……言ってるの……、？』






「いいって言うなら、




自首してやるよ、警察が答える前に。」






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5人の命が私に手渡された瞬間だった。






「８時までに答え聞かせてよ。

教室で、"私は里見くんの彼女です！"

って大きい声で言うこと。


そしたらその瞬間、俺がやりました、って白状してやるよ。」







『…………っ、』





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私の前を立ち去る里見くん。





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私は床に崩れ落ちた。




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そんなの無茶苦茶だ。。



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どうしたらいいの……





私の足は美術室へ歩みを進めるどころか、


重りでもつけたかのようにズンと重くなり、



その場から動けなかった。

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