生きる 【3A】 2

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3月3日







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また目が覚めたときには、





隣に先生は居なくて、









見渡すと、


椅子に座ってモニターを眺める先生が居た。









起き上がって、先生の横に立つ。





『先生、』




「お、起きたか。

寝過ぎだよ、A。

俺の授業、もう始まってるぞ。」




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先生の目は鋭く光る。

夜の優しげな面影が皆無なほどに。




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一緒に寝ていたのが嘘のようだった。



時計は１０時を指している。






『……今日は、澪奈の更衣室での動画を撮った人を探してるんですよね？』




「そうだよ。ただ、今日は答えてもらうのは生徒じゃない。」



『……？』




「……警察だよ。郡司真人警部補。」




『……犯人は、クラスの中にいるんですよね？』




「ああ。刑事さんが間違えたら、


クラスメイトの中から5人が犠牲になる。」




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『……5人……？』





「盛り上がってきたねぇ〜。」





先生は楽しそうに笑った。





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ただ、私は知っている。



先生はきっと中尾くんを殺してない。



だから、きっと


もし警察の人が間違えて

5人の犠牲者が出たなら、




今回も殺さない。









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でもそうやって言うのは、


多分みんなに危機感を与える為だ。









私は何があっても


先生の味方でいよう。


誰も信じないなら、私が。

そう思った。



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一颯先生がすることだ。



きっと、何か大切な目的があるんだろう。









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「あ、そういえば茅野がすごくAのこと気にしてたよ。
教室行っておいで。」







先生にそう言われ、


私は小走りで教室に向かった。

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