生きる 【3A】 2

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sideなし___




柊は "はったり"という言葉に甲斐を凝視した。




「分かってんだよ。

……お前は誰も殺さない。……いや、殺せない。

中尾だって生きてんだろ？

今の爆破だって、わざと誰もいないところ狙ったんだろ？

……お前は俺たちを殺せない……」









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甲斐の言葉に、

柊は挑発的な目を向ける。




「……だったら試してみるか？

はったりだと思うんだろ？

俺は、Aだけを爆破しない場所に避けた。

……それでも、これがはったりだと思うんだな？」




"Aだけを爆破しない場所に避けた。"

生徒たちはこの言葉に
はったりだと思っていた気持ちが逆転した。




柊がいちばん気に入っている女子生徒を爆破しない場所に避けている。

ならば、本当にA以外、

殺すつもりなのでは……と。




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"この先生ならやるわけない"

が、この2日間で生徒たちの中では、

"この先生ならやり兼ねない"


に変換されつつあった。





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しかし、念を押すように問いかける柊に対して、
甲斐はそのまま目を離さず、じっと睨みつけていた。







「……わかった。

お前がそっから一歩でも動いたら……ボタンを押す。」




また恐怖の喚声があがったのも御構い無しに



柊は




「おい……どうした、来いよ？」



と、指はボタンから離さぬまま、言葉で甲斐を煽った。










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「はったりだと思うなら、



……リモコン取り返しに来いよ。」




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甲斐の身体は微妙に左右に揺れる。



「やめろ！」

「やめろ、甲斐！」







他のクラスメイトは甲斐を動かぬように阻止する声をあげた。







甲斐「……てめェ……」



柊「おい……来いよ…、おいっ。」









「上等だ……」



挑発する柊に、甲斐が震える声をあげた。

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