向日葵 ページ18
Aside
zm「なんで、二人ともそんな焦っとるん？
あ。
もしかして、ほんまに人間やったりしてなぁ？」
やられた。カマをかけられていた。完全に彼の掌で弄ばれていた。もう、此処から、形勢逆転できることなんて、ある筈無い。もしあったとしても、少なくとも、今の私にはそんな事考える余裕なんて無い。
zm「ダンマリか？
…へぇ。
人間なんや。此奴。
どんな味がするんやろなぁ。」
そう舌なめずりをする彼を見て、妖怪なんだ、と改めて実感するとともに、恐怖を覚えた。もう、手の打ちようが無い。此れから、食われると思うと、自然と涙が溢れた。溢れ出した涙は止まることを知らず、服にシミを造っていく。挙句の果てには、嗚咽まで出始めてしまった。
「A？どうしたん？なんで泣いとんの？誰に泣かされたん？Aを苦しめる奴等は、ぜーんぶ消したるから。ゆっくりでええよ。言うてみ？な？」
突如、誰かに抱き締められた。
『…だ、れ？』
「覚えてへん？…まあ、何年も前やしな。
俺の名前はシャオロンやで。
よろしくな！」
上を見上げると、向日葵の様に明るく私には眩しいくらいに笑顔の彼を見て、恐怖が和らいでいく。先程の言動からして、彼に殺される可能性は限りなく低いだろう。言動は物騒であったが、今の私にはたった一つの希望の光に見えた。
zm「お前、誰やねん。」
sho「Aの事泣かしたん、お前？
いや、お前しか居らへんよな。
犬神様がこんな事する訳あらへんし。」
話が噛み合っていない。どちらも、思った事をただ単に相手にぶつけている様だった。ただ、それだけでも今の私には怖くて。私が怯えているのを察してくれたのか、シャオロンさんはずっと頭を優しく撫でてくれていた。二人の口論が続く中、突拍子にコネシマさんがこんな事を言った。
kn「お前、確か生贄やったよな？結構前の。」
シャオロンさんに対して、言っている様だった。それに気付いたのか、シャオロンさんはコネシマさんの方へと振り返り、顔を向けた。
sho「…覚えてくれとったんですか？
そうですよ。貴方に捧げられた生贄のシャオロンです。」
kn「久しぶりやな。」
sho「お久しぶりです。ところで、俺の横にいる此奴、殺してもええですか？」
シャオロンさんもコネシマさんと面識があるらしい。それに、聞いただけではあるがシャオロンさんも過去に私と同じ境遇だったらしい発言が耳に入ってきた。オマケの様な形でゾムさんの命が危うい事を表す、物騒な言葉も。
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あまね(プロフ) - すき (8月8日 4時) (
レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉっさ(プロフ) - 彩雲朱瑠璃さん» 返信、遅くなってしまい申し訳御座いません。感想だけで無く、アドバイスまで頂けるなんて感無量です。その、助言有難く頂戴致します。更新は不定期になってしまいますが、乞うご期待を。 (2022年7月25日 12時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
彩雲朱瑠璃(プロフ) - すごく面白くて好きです！あ、あともしかしたら１ページ目のはないちもんめのところ、「ちょっとおいで」じゃなくて「ちょっと来ておくれ」かもです。在住地違いなどもあるかもしれませんが… (2022年7月18日 21時) (レス) @page1 id: b1698b1cbf (このIDを非表示/違反報告)
ふぉっさ(プロフ) - 名無しくんさん» 返信遅くなり、申し訳ございません。初コメ有難うございます。更新は不定期ですが、これからも頑張りますので、乞うご期待を宜しくお願い致します。 (2022年5月22日 10時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - とても素敵な作品ですね！私には書けない…すごいです！なんかこう…すごいです！(語彙力０)これからも頑張ってください！ (2022年4月14日 22時) (レス) @page9 id: 271b6082c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年4月1日 12時
