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【fk side】

阿部の言葉を聞いて、全身の血の気がひくのを感じた。
「6」の数字にだって敏感に反応した俺は、相当重症かもしれない。
目の前が急にぼんやりとして、視覚が充分に機能しないまま、徐々に身体が震えだす。


俺が…

俺が守らなきゃいけないのに、守るって決めたのに…


「ふっかさん!」と言ってすり寄ってくる2人の顔が浮かぶ。
加入の時は確かに不安もあったけど、その不安が杞憂だったと思えるくらい仲良くなって、笑顔も溢れて。
"Snow Man"っていう居場所がお互いに大好きで、大事で、一生守りたい場所になって。

なのに…

なんで守れない。
俺はどうして、何もできない。


ab「ふっか、顔色悪いし震えてるし、ちょっと座ろう?」

阿部ちゃんの声が、自分の意識から少し遠くで聞こえた。
気づいたら椅子に座らされていて、目の前でしゃがんだ阿部ちゃんと目が合う。


fk「…ごめん。もう、大丈夫。」

ab「ねぇ、ふっか。
さっきめめにも言ったんだけどさ、俺ら9人いるんだよ。
辛いことだって、9人で分け合えるはずじゃん。
お願いだから、…一人で抱え込まないで。」


そう言う阿部ちゃんの目はみるみる潤んでいって、あぁ、こいつもさっきまで一人で、今誰よりも抱え込んでいるだろう目黒のそばにいたんだな、と思考する。


fk「そうだね。 阿部ちゃんも、ね。」

あんなこと言ってくれる阿部ちゃんだけど、なんやかんや一番人に弱さを見せない人だと思っているから。
それがちょっと寂しかったりもするのよ、俺は。


dt「目黒は、こう言っても難しかった?」
ab「うーん、まあ今こうやって追い出されてるしね。

『この辛さは分けられない』って、きっぱり言われちゃった。」




俺も誰かに頼るの苦手だから目黒の気持ちも分かるけど、でも、

"悔しい"

素直にそう思った。

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葉桜(プロフ) - ゑさん» ありがとうございます! (2021年8月7日 12時) (レス) id: 7d1a4e7666 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえ!今の路線でも十分すぎるほどお話の展開が面白く、担当構わず楽しませて頂いてます!笑 これからも無理のない範囲で頑張って下さい! (2021年8月7日 1時) (レス) id: 7b222a0e4e (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - ゑさん» コメントありがとうございます!白ちゃんとなると、ご期待に沿えるか微妙かもしれませんが(汗)、これからもゑさんに楽しく読んでいただける作品になるよう、頑張ります。 (2021年8月7日 0時) (レス) id: 254c810830 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 白ちゃんの病系(?)が好きなので、勝手にこれからの展開が楽しみです!笑主様のお話大好きで、いつも楽しく拝見させて頂いております!これからも、頑張ってください! (2021年8月6日 0時) (レス) id: 7b222a0e4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉桜 | 作成日時:2021年7月21日 0時

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