「会いたい」と言わせて。

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【mg side】

阿部ちゃんと佐久間くんが来てくれた。

あぁ、みんな聞いたんだ。ふっかさんたちも後から来るのかな。
皆は、特にラウは、どこまで聞いたんだろう。
お願いだから、あの言葉だけは…

俺だけでいい。せめてラウだけでも、守らせてくれ。


佐久間くんに気づかれた手のひらの傷。
康二を抱きしめた時、慌てて触れてしまったナイフの刃で切れたんだけど、
自分の不注意によるものだし、こんなバカな俺の傷を治すことより康二を少しでも苦しめず、一刻も早く助けてほしかった。

だから、黙ってた。



そして今、隣には阿部ちゃん。
気を遣ってか、背中をさする手は止まらないけど、そこに会話はない。

ふと気になって顔を見ると、最初びっくりした顔をして、すぐにいつもの笑顔になった。
その感情に追いつけなくて、思わず目を背けてしまう。
そんな勝手なことをしても阿部ちゃんは責めることなく、むしろ背中をさする手はより力強くなった。


ここで反芻する阿部ちゃんのさっきの言葉。

mg「阿部ちゃん。」

ab「うん？」

mg「Snow Manは本当にあったかいよ。俺もよく知ってるし、それは保証する。
本当に、大好き。」

ab「うん。」

mg「でも、頼れない。
この辛さは、分けられない。」

ab「それは……







『加入のくせに』って言われたから？」




あぁ、知ってるんだね。

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