彼が消えて早5年。今私は...6【降谷零・安室透】

210.side透流 ページ12

【観覧車乗るぞって連れてこられた。早く来て(´^ω^｀)】






コナンにそんなメールを送り付けてため息をついた。









なんで、あやしい人といっしょに観覧車に乗らなきゃいけないんだ！！！









おとなしくコナンとあいちゃんをまつつもりだったのに、げんたとみつひこに引きずられて観覧車の下まで来てしまった。









最後のあがきでコナンにメールを送ってはあるけど、多分気づくのは俺たちがいないことに気がついた時になるんだろうな。と思って、遠い目をした俺は悪くないと思う。







順番がきて、観覧車に乗りこみだんだんとじょうしょうしていく。







けいたいで写真をとるといった郁にけいたいを渡せば、電話が来たらしくそのまま出ていた。








けいたいはそもそも3人で、と言われて持たされているからな。誰が使っても問題ないんだ。









ボーッと外をみていれば、外からの色つきのスポットライトがゴンドラを照らした。









うわぁ、まぶしい。









そう思った瞬間、ゴンドラ内にあやしい人の呻き声が零れた。呻き声に紛れて何かの単語が聞こえてくる。









「...キール...バーボン......」









郁があやしい人の口元にけいたいを持っていき、電話の相手に聞こえるようにしている。









電話の相手はコナンだったのだろう。









「スタウト、アクアビット、リースリング」









キール、バーボン、スタウト、アクアビット、リースリング






見事にカタカナだ。なにかの名前かな？と思いながら心にメモしておく。









あの人はそれだけ言って気絶してしまったらしい。









コナンと連絡をとっていたおかげで、外とのれんけいがとれた為、観覧車を降りてすぐに、気絶してしまった女の人は医務室へと運ばれた。

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