少年達と少女。 5 (ページ3)

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「凄くいい感じ！」

デザイナーさんは褒めてくれてるから、いいんだろう。

ユナ「ソラン、さっきから腕さすってるけど寒い？」

腕をさするのはただの癖。

大丈夫と言いたいけど、声を出せないから代わりに首を横に降る。

普段は長袖ばっかりだから、腕が出ていると不安になる。

子供の頃に母親から殴られる度に、腕で頭を庇っていたせいで痣だらけだった。

それを隠すために長袖ばかりを着ていた。

母親が死んでからは痣なんてないのに、長袖を着ていないと不安になってしまい腕を触ってしまう。

この癖も治さなきゃ。

「うん。これでいいと思う。撮影は終わりね。出来上がったら真っ先にNOAに見せるね！」

デザイナーさんからのOKを貰い、撮影は終わった。

初めての仕事。

少しずつだけど、色んな事に挑戦していこうと思う。

JS「ソラン帰ろうか？」

返事の代わりに頭を思いっきり縦に振る。

ユナ「私も事務所まで乗せていってね。」

JS「1人で来たんだから、1人で帰ったらどうですか？」

ユナ「うるさい運転手ね。さっ！ソラン行きましょう。」

火花が飛んでいるオッパとオンニに挟まれて、撮影スタジオを出る私。

･･･まぁいいか。

帰ったら曲作りに行こう。

上手く作れるといいな。