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SVT Side バーノン ページ5

バーノン

「ボノナ!お前どこいってたんだよ!」

「ん〜?ちょっとジュースを買いにね」

「ジュース?控え室にも飲み物あるだろ!」



スングァンなんか怒ってる?


頬が膨らんでいるからちょっと押すとぶふぅっ、と音を立てる。


あ、また膨らんだ。



「・・・ボノナ?どうしたの?」

「なにが?」

「なにって・・・なんか悲しそうな顔してるから」

「俺が?なんで?」

「そんなの知らないよ!!」



悲しそうな顔ってどんな顔だろう。


別に悲しくなんかないのに。


ただ、ちょっと、そう、ほんのちょっとだけ寂しくなっただけ。


あの人にそっくりな彼に出会ってしまったせいで昔のことを思い出してしまったから。





「ハンソラ・・・今日も見事な爆発具合だね」

「うん」

「ほら、ここに座って」

「うん」


朝起きると大抵髪の毛が爆発している俺。


いつも寝癖を直さず放ったらかしにしていたからか、ソランヒョンが見かねて髪を整えてくれるようになった。


ヒョンはとても忙しい人で、朝早く起きて1人で勉強してその後は洗濯や掃除をして学校へ行く組の朝ごはんを作る。


送り出したら自分のご飯を食べてバイトに。


夕方からは練習に混ざって、宿舎に帰ったらまた家事して夜はバイト。


一緒にいられる時間なんてほんの少ししかなくて、なのにそれさえも他のヒョン達に取られちゃう。


だから、朝のこの時間だけが唯一俺がヒョンを独り占めできる時間。



「ハンソラどうしたの?」

「ん?なにが?」

「なんか楽しそうに笑ってるから」

「俺が?なんでだと思う?」

「う〜ん?なんでだろう?」

「ははっ、ヒョンには内緒!」



この時間が大好きだから、なんて恥ずかしくて言えなくて、だから笑って誤魔化した。


このほんの数分の僅かな時間が、俺とって何よりの幸せだった。





「ねぇ、スングァナ・・・」

「ん?なんだよ?」

「俺ね、今も幸せなんだよ」

「は?何急に??どうしちゃったんだよ・・・」



スングァンがいて、マンネがいて、ヒョンたちもいて、今の俺は幸せなんだ。


だけどね、時々思うんだ。


ソランヒョンがいてくれたら俺はもっと幸せだったろうなって。


・・・またあの子に会えるかな?


寂しい思いとは裏腹に、俺はまたあの子に会いたいと思ってしまった。

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月未(プロフ) - ruru_chandayo00さん» コメントありがとうございます!全然更新してなくて申し訳ないです(/. _.\)ゆっくりとではありますが続きを書いていますので、アップするまでもう少々お待ちくださいʕ ◦`꒳´◦ʔ (7月17日 10時) (レス) id: c1de91fe05 (このIDを非表示/違反報告)
ruru_chandayo00(プロフ) - 素敵すぎます!!更新楽しみにしてます! (7月13日 22時) (レス) @page8 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月未 | 作成日時:2023年4月17日 6時

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