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「うぅ、もうちょっと・・・痛たたた、あ、とれそう!」
「ほんとですか?!」
「うん!よしっ、とれたーー!はいこれ。もう落としちゃダメだよ?」
「ありがとうございます」
嬉しそうに笑う顔がとても可愛かった。
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「ふふっ、そうだ。あの時、ハンソルもそうやってしゃがんでたな・・・」
懐かしい記憶。
まだ幼かったあの子も今じゃすっかり大人になってしまった。
昔を思い出しクスクス笑っているとお金が拾えたのかスっと彼は立ち上がった。
「これ、ありが・・・ヒョン?」
「え?あ、・・・」
あぁ、嘘だろ。
どうしてここにハンソルが?
「・・・これありがとうございました」
「い、いえ・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
気まずい沈黙。
手渡された携帯を受け取ろうにもなぜかハンソルは手を離さない。
「あ、あの・・・携帯・・・」
「ん?あーごめん」
「いえ、僕はこれで失礼します」
「待って!」
頭を下げて急いで逃げようとすると腕を掴まれた。
なんだろう?
てか、どうしよう・・・。
「君、兄弟とかいる?」
「へ?兄弟ですか?いえ僕は一人っ子ですけど」
「そうなんだ。知り合いにすごく似てたから、兄弟かなって」
ハンソル、昔の僕も一人っ子だよ。
君はそれを知ってるだろ・・・あぁそうだ。この子、時々変なこと言うんだよな。
また思い出してつい笑ってしまう。
そんな僕を不思議そうに見つめるハンソル。
あぁ本当に大きくなったね。
僕の知っているハンソルはもっと目線が低かったのに、今は見上げないといけないほど身長が伸びている。
ハンソルに掴まれた腕が熱く感じるのは、僕の心臓がどくどくと音を立てて緊張しているからだろうか。
離れなきゃいけないのに、中々離してくれない腕を僕は振り払うことができない。
顔もしっかり見られちゃったな・・・。
その後、名前や歳を聞かれある程度答えると満足したのかハンソルは腕を離した。
「携帯貸してくれてありがとう。助かったよ」
「いえ・・・それではこれで失礼します」
「うん」
ハンソルに背を向けて歩き出す。
後ろを振りくと手を振っていた。
僕も手を振り返すと嬉しそうな顔をする。
あの笑顔は昔も今も変わらないな・・・。
・・・なんだか凄く疲れちゃった。
今日は早く帰ろう・・・。
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月未(プロフ) - ruru_chandayo00さん» コメントありがとうございます!全然更新してなくて申し訳ないです(/. _.\)ゆっくりとではありますが続きを書いていますので、アップするまでもう少々お待ちくださいʕ ◦`꒳´◦ʔ (7月17日 10時) (レス) id: c1de91fe05 (このIDを非表示/違反報告)
ruru_chandayo00(プロフ) - 素敵すぎます!!更新楽しみにしてます! (7月13日 22時) (レス) @page8 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月未 | 作成日時:2023年4月17日 6時