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あの人はいつもそうだった。
誰かが喧嘩してると困った顔して仲裁に入って、でもその喧嘩の原因が自分だって知ると更に困った顔をする。
それが面白くて笑ってた奴らと、ヒョンを困らせるなーって怒ってた奴らがいた。
俺は笑ってたけど、ミョンホはどうだったっけ?
・・・あぁそうだ。
ミョンホは怒ってもなくて、ただ、ヒョンを心配してオロオロしてた。
きっとヒョンの困った顔を見るのが嫌だったんだな。
「ミョンホ、大丈夫だから」
「何がですか?」
「そんな心配そうな顔すんなって」
「してませんよ」
「あいつらだってもう大人なんだから困らせたりしないって」
「だからしてませんって!」
ならそんな不安そうに見るなよ。あの子はヒョンじゃないんだから。
ハルが予約してくれていたお店に着くと、ミンギュとミョンホも一緒に席についた。
どうやら予約の人数をいつの間にか変更していたらしい。
俺らよりだいぶ歳が下のはずなのにしっかりしてるな。
『ご注文をお伺いいたします』
『これとこれを2つずつ、1つはご飯大盛りで。それから、これを2つで』
『はい、かしこまりました』
『・・・あ、すいません、これって魚介入ってます?入ってたら違うものに変えてもらいたいんですけど』
『かしこまりました、それではご注文を繰り返します・・・』
すらすらと出てくる日本語に、改めて彼が日本人なんだと思い知らされた。
・・・韓国語上手すぎて日本人なの忘れそうだ。
店員さんと何を話していたのかはわからないけど、俺たちの食べたい物はすべて注文出来たようだった。
MG「美味しい!!」
SG「ほんとですね!」
「そうですか?良かったです」
MH「ごめんね、僕たちまで混ざっちゃって」
「いえ、みなさんで食べた方がもっと美味しいですし」
MG「ハル、良い子すぎ・・・」
SG「ヒョンはもっとハルに謝るべきですよ」
MG「なんだよ!」
SG「なんですか?!」
「ま、まぁまぁ!冷めないうちに食べましょう」
あぁまた困った顔して仲裁してる。
ご飯を食べるだけなのに、なんでこうも騒がしいのかな。
VN「・・・ヒョンと俺のって同じメニュー?」
「そうだけど?」
VN「・・・俺のにそれ入ってない」
「え?あぁ、確かに」
同じものを頼んだはずなのに中身が少し違っていた。
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月未(プロフ) - ruru_chandayo00さん» コメントありがとうございます!全然更新してなくて申し訳ないです(/. _.\)ゆっくりとではありますが続きを書いていますので、アップするまでもう少々お待ちくださいʕ ◦`꒳´◦ʔ (7月17日 10時) (レス) id: c1de91fe05 (このIDを非表示/違反報告)
ruru_chandayo00(プロフ) - 素敵すぎます!!更新楽しみにしてます! (7月13日 22時) (レス) @page8 id: 9f9b345cea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月未 | 作成日時:2023年4月17日 6時