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エスクプス
ハルに早く服を着てくれと言われ、慌てて着替える。
俺、何でまだ着替えてなかったんだよ･･･。
なるべく丈の長いシャツを探してハルに渡すと、ベッドの中に潜り込んで何かモゾモゾ動き始めた。
HR「はい、これ返す」
SC「え？あ、着替えたのか？器用だな･･･」
HR「もう！オッパのせいで散々な目にあったよ」
SC「ごめん･･･」
HR「まぁいいけど」
いいのかよ･･･ちょっと、いや、かなり俺はやばい事をしたと自覚してるんだが。
俺のベッドに座り、腰から下は布団で隠しているハル。
でも、これってあれだよな？
いわゆる彼シャツ･･･ダメだ、考えるな、何も考えるな俺！！
理性と本能の狭間で揺れる。
と、とりあえず髪の毛を拭いてやらないと･･･。
わしゃわしゃと髪をタオルで擦るといい匂いがしてくる。
何のシャンプー使ってんだろこいつ。
じーっと俺を見てくるハルは控えめに言っても可愛い。
SC「練習お疲れ様」
HR「うん」
SC「ごめんな、一緒にステージ立てなくて」
HR「いいよ、今はスンチョリオッパもジョンハニオッパも身体休めて欲しいし」
SC「そうか･･･ところでさ、服掴むのやめてくんない？」
HR「え？あ、ごめんなさい･･･無意識だった」
やめて、無意識だったなんて、ほんとやめて。
髪を拭いている間気づけばまた服を掴んできて、それを見るとぱっと手を離す。
でもまた掴んでくるからもう何も気にしないことにした。
壁に背を当て、2人で横並びになってベッドへと座る。
その時も俺の服をハルは掴んでいた。
SC「どうした？何か嫌なことでもあったか？」
HR「･･･ううん、ただオッパが」
SC「俺が？どうした？」
HR「どこにも行かないよね？私との約束守ってくれるよね？」
SC「約束？」
あー、そういえば昔したな。
"やりたい事もやるし、行きたい所にも行く。二度と諦めない"
1度夢を諦めたハルがもう一度夢を見たんだ。
それにはSEVENTEENが必要だと言われ"俺に任せとけ"って答えたんだっけ。
HR「忘れちゃったの？」
SC「いや、覚えてるよ･･･そうだよな、まだやりたい事いっぱいあるし、行きたい所もたくさんあるよな」
HR「そうだよ。だから･･･帰ってきてね」
SC「･･･うん。約束する」
正直、今すぐには戻れない。
でも、必ずみんなの元に戻るから。
また1つ約束が増えた。
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作者名：月未
| 作成日時：2020年6月21日 8時
