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THE8
「本人が嫌がってますし、しばらくこのままなんじゃないですか？」
JN「･･･もう一度言うね、いいの今のままで？」
「ずるい言い方ですね」
JN「ミンハオだってわかってるんでしょ？今の状態はハルにとって良くないって」
「そりゃ･･･まぁ」
たまに僕らの方を見て寂しそうな顔をするハル。
本当は混ざりたくて、カラットとか事務所の人とか、そんなの気にせずいつも通り楽しく過ごしたいんだ。
でもデビューしてからずっと、カメラの前では僕らから離れるようにしていたからその癖が未だに抜けない。
むしろ昔よりも･･･
「ハルは怖いんだと思います」
JN「ファンの反応が？」
「はい。もし、それでカラット達に嫌われたらって･･･」
JN「本当にハルは馬鹿だよね･･･そんなの気にしないのに」
「僕もそう思いますよ。でも･･･散々事務所に脅されてきましたからね」
"ファンに嫌われたらSEVENTEENを追い出されるぞ、だからカメラに映る時は離れた方がいい。"
"それが君の、そしてSEVENTEENの為だ。"
そう言って優しいふりしてハルを僕らから遠ざけようとした人が昔は何人もいた。
そしてそれに何も気づかなかった僕ら。
けれど今はもう違う。
最近のハルは事務所での評価も上がって･･･ううん、違うな。
ちゃんとハルを見て、ちゃんとした評価をくれている。
ファンのみんなだってそう。
女の子が混ざってるってだけで嫌がられていたあの頃とは違う。
なのに、ハルはまだ過去に縛られている。
昔とは変わっているはずなのに変わっていることに気づいていない。
JN「ハルは嫌かもしれないけど、これは僕らで無理矢理にでも変えていかなきゃ」
「･･･大丈夫でしょうか？」
JN「正直、こういう時はやっぱりクプスヒョンがいて欲しいなっては思う。でも、ヒョンにばっかり負担をかけるわけにはいかないよ」
クプスヒョンがいてくれたら、きっと僕らを、ハルを勇気づけてくれる。
大丈夫だって、心配すんなって、そう言ってくれるはずだ。
今更ながら、あの人の背中は偉大で大きんだと改めて思い知らされた。
「明日、みんなと話しましょう」
JN「うん、僕らも覚悟決めなきゃね」
「はい」
もしかしたらハルは怒るかもしれない。
余計なことしないでって、今のままでも平気だって。
でもさ、平気なわけないんだよ。
僕の手をしっかり握って離さないハルを見て、きっと助けて欲しいんだって思うんだ。
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作者名：月未
| 作成日時：2020年6月21日 8時
