あーん。 ページ32
ミンギュ
日本ツアーの合間、東京で握手会があったその夜、双子がホテルの部屋で美味しそうなご飯を食べていると聞きつけ突撃した。
「何それ？！手作り？！美味しそう！！」
AK「げっ、」
HR「ちょっと誰？ミンギュ呼んだの！」
「なんだよ、俺は来ちゃいけなかったのか？」
双子が食べていたのは実家から差し入れで貰ったという手作りのお弁当。
大きなお重が2つもある。
･･･ていうかそれよりも！！
双子の部屋にはホシヒョンにウジヒョン、バーノンやミョンホまでいる。
俺と一緒に来たドギョムとジュニヒョンには何も言わないのに何で俺だけ邪魔者みたいに言うわけ？！
俺、泣いちゃうぞ･･･。
AK「もう食いもんそんなに残ってないからな」
HR「そうだよ！ミンギュの分までないからね！！」
「ちょっと！なんでドギョムにはあげるの？！って、クプスヒョンまで！俺にもちょっとちょうだいよ！」
アキの箸で勝手に食べてるドギョムとクプスヒョン。
俺も手を伸ばそうとすると大きな弁当箱を隠す双子。
なんなの？！ケチなの？！
VN「ヒョン、卵焼きがすっごく美味しかったよ！」
HS「あれはやばいぞ！世界で1番上手いかもしれん！」
「えーそうなの？いいな〜あっまだ残ってる」
アキの弁当箱に残った最後の1つ。
手づかみでいいかと手を伸ばすと慌ててアキがそれを口に含んだ。
AK「これは俺のだから！！」
「酷い･･･ハルは？！･･･酷い」
HR「もうかじったから！！」
一口で口に放り込んだアキとは違い、半分だけかじられたハルの卵焼き。
じーっと見つめていると食べづらいのか残りの半分を掴んだ箸は動かない。
･･･美味しそう。
･･･いいな。
･･･お腹減ってきた。
HR「そんな顔で見ないでよ･･･」
「だって･･･俺だけ除け者にするから」
HR「別に除け者には･･･わかった、わかったからその悲しそうな顔やめてよ！」
「･･･え？」
不満げな顔をしながら卵焼きを俺の口元に持ってくるハル。
口を開けるとそのまま卵焼きは俺の口に。
･･･これってハルにあーんしてもらったってこと？
え？は？まじ？！
HR「美味しい？」
「お、美味しい･･･です」
「ハナエの料理は世界で1番美味しいんだよ」とハルはニコニコと笑っている。
どうやらこれは双子の家のお手伝いのハナエさんが作ったらしい。
それにうんうんと頷くアキ。
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作者名：月未
| 作成日時：2020年6月21日 8時
