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THE8
二手に別れて撮影する前、アキが僕の所へ来てこう言った。
AK「ハルの事なんだけど･･･お金は財布に入れて首から下げさせるから時々ちゃんと持ってるか確認してくれ、あと携帯も！もし財布に入っている金額よりも高い物を欲しがったら一旦お前のカードで買ってくれ、金は後で返すから。あーでも一応俺に何買うかとか金額はいくらとか確認の電話をする事！それから飯はなるべくあっさりしたもので！あんまり重いものは好きじゃないし、ラーメンとかもこってりしたのはちょっと」
「長い！長すぎ！！どんだけ心配なの？！」
AK「何かあったらどうすんだ！！！」
「何かって･･･あのさ、ここ日本だよ？君らの故郷でしょ？言葉も通じるし外国で歩き回るわけじゃないんだし･･･」
AK「だから余計心配なんだよ！！あっちこっちに興味持ってフラフラされたらすぐに迷子になるぞ！」
「迷子は･･･困るね」
AK「だろ？あいつのことちゃんと見といてよ！お前が頼りなんだぞ！！」
「･･･わかったよ」
アキが僕とホシヒョンを入れ替えるように頼んだ事は知っていた。
けれどここまで頼りにされるとちょっと引く。
そもそも僕がいなくてもヒョン達がハルから目を離すとは思えないし。
HR「ちょっと、誰か隣来てよ！てか私が後ろ行くから〜」
JS「ダメだよ、後ろ歩くとどっかはぐれちゃうでしょ？」
WN「お前アキとの約束忘れたのか？言う事聞かないと手繋いで強制的に歩かせるぞ」
HR「わかってるよ！迷子になんかならないって！！」
JH「ほら前見て歩け！」
SC「そこ段差あるぞ、転ぶなよ」
HR「私は子供じゃないよ！！」
JN「僕と手繋ぐ？」
HR「繋がない！！！」
ほらね。
ヒョン達に囲まれているせいでハルに近づけやしない。
僕と同じようにハルに近づけないウジヒョンは、諦めているのか1人でキョロキョロと周りを見渡していた。
「ヒョン、お店入るみたいですよ」
WZ「おー」
大きなデパートに入った僕らは各々好きな所へと散らばる。
その後をカメラマンさん達が急いでついて回って行くのを見て「カメラマンさんも大変だな〜」なんて呑気に眺めていた僕。
気づけば周りに誰もいない。
「しまった･･･まぁいいか」
カメラさえもいなくなり、こうなったら好きに動き回ろうと適当にウロウロする。
洋服を見たり小物を見たり、本屋へ行ってみたり、日本は興味のある物が多くて見て回るのも一苦労だ。
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作者名：月未
| 作成日時：2020年6月21日 8時
