友達100人よりも･･･ ページ10
ドギョム
「何をそんなに怒ってるの？」
HR「･･････」
「ほっぺたパンパンだよ？」
HR「ぶふぅっ」
膨らんだ頬をちょんっとつつけば間抜けな音が聞こえてくる。
可愛いんだけど、ちょっと笑える(笑)
ハルが頬を膨らませながら僕の部屋に飛び込んできたのは、ほんの5分ほど前の話だった。
HR「ソクミナ！ソクミナーーー！」
「何？！扉開ける時はノックしてよ！」
HR「聞いてよソクミナ！ねぇねぇねぇねぇーー」
「聞く、聞くから！体揺らさないで〜」
HR「だって〜〜〜〜〜！」
「わぁぁぁぁぁ」
どうどう、とまるで暴れ馬を落ち着かせるかのように宥めたのがこのすぐあと。
頬を膨らませた理由を聞こうとすると、なかなか言わない。
聞いてって言ったのはどこの誰だったっけ？
「で？どうしたの？」
HR「あのね･･･アキがね･･･」
「うん」
HR「友達作ればって」
「え？アキが言ったの？」
HR「うん、そしたらウォヌオッパがね『ハルが友達作り？はっそんなの無理だろ(笑)』って言ったの！！あの人眼鏡をクイってやって鼻で笑ったんだよ！」
たぶんウォヌヒョンの真似だと思うんだけど、ズレた眼鏡を直す仕草が妙に可愛くてまた笑える。
「それでハルは誰に怒ってるの？アキ？それともウォヌヒョン？」
HR「どっちも」
「ウォヌヒョンは怒ってもいいけどアキは･･･何で怒るの？」
HR「だって･･･『お前に友達できれば俺もお前の面倒みなくてすむしな〜』って」
「それは酷いね」
HR「あいつ絶対また何かアホな事を考えてるんだ。そうに決まってる！」
「そ、そうかな･･･どうだろうね〜」
君の為とは口が裂けても言えないや。
「ハルはさ、友達欲しくない？」
HR「ジョングクがいるよ？」
「う〜ん、まぁそうなんだけど。他には？一緒に買い物行ったり、カフェでお喋りなんかしたり。楽しいかもよ？」
HR「でも、そしたら･･･」
「そしたら？」
HR「アキといる時間減っちゃうし、皆んなとも一緒にいる時間減るでしょ？あと･･･ぶっちゃけ面倒くさい。そんな暇あるならダンスの練習したいし」
これはきっと最後のが本音だな。
けれど取ってつけたような言い訳だとしても、少しは僕らと一緒にいたいと思ってくれていることが嬉しかった。
･･･ん？あれ？これって利用できるかな？
上手く行けばハルと･･･
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作者名：月未
| 作成日時：2020年1月8日 20時
