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ウジ
風邪をひいたのは自分のせいだと落ち込むハルを慰めるように頭を撫でる。
いつもよりも近い距離に心臓がドキッとしたのがわかった。
･･･ダメだ、ダメだダメだ。
メンバー内での恋愛なんて、俺は許さない。
好きな気持ちはあってもいい、でもそれ以上を望んではいけないんだ。
もしも、もしもそれを望んでしまえば、俺はもう･･･止められないから。
HR「アキ･･･」
「大丈夫だから。考えてみろよ、ミンギュが世話してるんだぞ？すぐに良くなる」
HR「･･･うん」
「だから今日はもう寝ろ」
HR「･･･はい」
「何かして欲しい事あるか？今なら子守唄も歌ってやるぞ」
HR「子供扱いしないでよ」
「すまんすまん(笑)」
HR「･･･手繋いで寝る」
「ガキか」
HR「もう！！･･･おやすみ」
一瞬怒ったハルは、俺が手を繋いだのを見て満足したのか目を閉じた。
小さな手、細い指、ギュッと力を入れてしまえばきっと簡単に折れてしまうだろう
寝付いたのをみてそっと手を離そうとすると、まるで嫌だと言わんばかりに指を絡みつけてくる。
「そばにいて」そう言われているような気がした。
「頼むから俺を本気にさせないでくれよ」
口ではそう言いつつも俺はもう既に本気でハルに惚れている。
わかっていてもそれを否定しなきゃいけないんだ。
「ハル、お前は俺が作る歌を歌って、俺が作る音で踊るんだ。それ以上は求めないから」
それが俺にとっても、お前にとっても、SEVENTEENにとっても、1番いい事なんだ。
「ごめん、ごめんな･･･今だけだから」
持ってはいけない欲望、それがわかっているのに、解放するかのようにハルをギュッと抱きしめた。
今この時を、誰も見ていないこの状況でよかったと俺は心から安堵した。
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作者名：月未
| 作成日時：2020年1月8日 20時
