フリーハグ ページ3
ミンギュ
「ねぇあれはもういいの？」
HR「あれってどれ？」
「恋のやつ！」
HR「恋？何それ？」
んもう！
あんなに皆んなを慌てさせたくせに忘れるの早すぎ！
「恋をしたらダンスが上手くなるっていうやつだよ！触れ合ってドキドキしたら恋なんでしょ？もうやらないの？」
HR「あーあれね。キムミンギュよ、君は馬鹿かね？恋したくらいでダンスが上手くなるわけないじゃん！」
「なんだよ！この前までその馬鹿な事してたくせに！」
HR「うるさい！ミンギュのばーかあーほまぬけ！」
しまった、ハルを怒らせてしまった･･･こんなはずじゃなかったのに。
「なんでやめたの？もう信じてないの？？もしかしたら上手くなるかもよ？？？」
HR「スニョンイオッパとジフニオッパが「そんな事で上手くなるなら世の中の人間皆んな上手くなる」って。2人がそう言うんだからあれは間違いだったんだよ」
「ゔっ、2人に言われたなら反論できない･･･で、でも！恋はしたいと思わない？」
HR「恋？恋ね〜」
「そう恋！ほら、カモーン！！」
両手を広げて胸に飛び込んでこいとアピールしてみる。
･･････。
･･････。
･･････。
あれ、おかしいな？なぜか沈黙が続く。
VN「ヒョン何してるの？」
「え？あっいや、その･･･フリーハグ･･･的な･･･あの･･･えっと･･･」
VN「あ〜」
たまたま通りかかったバーノンが「これでいい？」となぜか俺の胸に飛び込んできた。
違う。
そうじゃない。
でも引き剥がす訳にもいかないからとりあえず抱きしめてみる。
でかいよボノニ･･･。
HR「あっそういう感じ？ミンギュが何してんのかわかんなかったよ」
「え〜･･･」
VN「ハルも来る？」
「え？」
HR「うん」
「えぇ？！」
俺がバーノンを抱きしめ、そのバーノンを後ろからハルがぎゅっと抱きしめている。
手を伸ばせば届く、届く、届･･･くけど遠い。
求めていたものとは程遠いこの状況に少し涙が出てくる。
この前だってそうだよ、後ろから抱きつかれたら俺はハルが見えないし抱きしめ返せないじゃん！
前を向いてやり返そうとしたら止められたし･･･。
HR「おー、フリーハグも悪くないね」
「じ、じゃあ今度はちゃんと･･･」
HR「他の人にしてこよーっと♪」
「ま、待ってぇぇぇ」
･･･フリーハグなんて考えたやつ誰だよ。
俺は嫌いだーーー！
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作者名：月未
| 作成日時：2020年1月8日 20時
