癒しの時間 ページ27
THE8
仕事が終わり宿舎へと帰ると直ぐにお風呂に入り、髪を乾かしたら部屋に直行し、新しく手に入れた本を片手にベッドへと潜り込む。
買ってから内容がずっと気になっていたけれど、仕事が忙しく読むまでにかなり間が空いてしまった。
「うん、やっぱり面白い」
数ページ捲っただけで、買って良かったと思える内容に心が弾む。
久々にゆっくりと本を読めるな〜。
そんな僕の癒しの時間を邪魔するように部屋の扉が勢いよく開いた。
JN「ミンハオ！ハル知らない？！」
「知らないよ」
JN「絶対ここだと思ったのに！！」
「ヒョンうるさい」
用がないなら出て行けと、しっしっと手を振るとまた勢いよく扉が閉まった。
本当に子供みたいな人だな。
「も〜、どこまで読んだかわからなくなったじゃないか」
そうブツブツと文句を呟き、ページの最初の文章に目をやる。
するとまた、部屋の扉が開いた。
JH「ミョンホや〜！ハルはどこだ？！」
「知りませんよ」
JH「絶対ここにいると思ったんだけどなぁ」
「用がないなら･･･」
出て行けと言う前にジョンハニヒョンは扉を閉めて出て行った。
いったい何なんだ？
また本に目を向けるも、次は誰が来るかと身構えてしまい内容が頭に入ってこない。
しばらく扉を見つめていたが誰も来ないので、また本を読む事にした。
ｶﾞﾀｯ、
ｶﾞﾀｶﾞﾀｶﾞﾀｯ、
「何？！」
クローゼットから怪しげな音がしたかと思うと、声が聞こえてきた。
HR「ハオ〜助けて」
「ハル？！何してんの？！何でクローゼットにいるの？！」
HR「ジュニオッパとジョンハニオッパから逃げてたら出れなくなった〜」
「いつからいたの？」
HR「30分くらい前？」
「まじか･･･」
扉を開けるとハルが飛び出してきて、僕の胸にドンっとぶつかった。
どうやら2人から逃げるためにここに隠れていたが、内側から扉が開かなくなり困っていたらしい。
呆れた子だ･･･。
「アキは？どこ行ったの？」
HR「お菓子買いにコンビニ行った」
「まだ戻ってこないの？遅くない？」
HR「期間限定のお菓子買うって言ってたから、何件か回ってるんじゃないかな？」
「あのアホ･･･」
ハルを置いて帰ってこないアキにイラッとしつつ、ベッドへハルを座らせる。
それにしても、ジュニヒョンとジョンハニヒョンから逃げてるってこの子は何をしたんだろう？
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作者名：月未
| 作成日時：2020年1月8日 20時
