防弾のハイテンションボーイ 5

ゆるさんリクエスト 1 ページ19

V


「本当の父親じゃないくせに。」


悪気があろうとなかろうと、俺の言ったこの言葉はソランの心に傷をつけた。


"ごめん"


その一言をすぐにでも言うべきだったのに、俺は何も言えず去っていくソランの背中を見つめていた。


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3日くらい前から父さんと喧嘩している。


というか、一方的に俺が怒って謝らなきゃいけないのは分かってるんだけど、気まずくて連絡ができていない。


それをジミンとソランに相談すると2人に叱られた。


JM「まぁテヒョンの気持ちも分からなくはないんだけどね〜でも、ちゃんと謝りなよ。ね？」


ジミンは俺と同じような経験があるからか、気まずい俺の気持ちを理解してくれた。


でもソランは･･･


Li「悪いと思うなら早く謝ればいいだろ？何が気まずいんだ？そのまま放って置く方が困るだろ。」


父親との喧嘩は大したことじゃなくて、ただ最近忙しくて家族と連絡を取っていない事を注意されただけ。


疲れが溜まっていた所に言われたから、つい反発してしまったんだ。


確かに悪いとは思ってる。


思ってるけど･･･


Li「理由言えば分かってくれるんじゃないの？電話1本かければ済む話しだろ。」


お前に何がわかるんだ。


そう思ってもそれを口に出してはいけないと、俺なりに気を使った。


だって、ソランには親が･･･


でも、俺がそんなふうに思ってる事をソランは気づいてたんだと思う。


それ以上は何も言わなかったし、俺もそれ以上ソランにその話しはしなかった。


「相談なんかしなきゃよかった･･･」


JM「ん？あー、ソラン？･･･大丈夫？最近ソランと話ししてないんじゃないの？」


ジミンの言う通り、俺達はここ最近会話らしい会話をしていない。


まぁソランが個人の仕事で忙しくて、あまり顔を合わせていないっていうのもあるんだけど･･･


そんなある日、ソランがすごく機嫌が良くてなんだか嬉しそうにしていた。


これは話しかけるチャンスだって思ったんだ。


「ソラン嬉しそうだね？どうかしたの？」


Li「あー、いや、その･･･なぁ知ってる？日本には父の日とか母の日ってあるんだって！兄さんから聞いてさ、俺も何かしてみたいなって･･･」


ソランが手に持っていたのはたぶんネクタイだと思う。


Li「ほら、おっさん仕事でスーツ着るだろう、だから･･･派手かな？」


おっさんってパンPDの事だよな？

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