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ソラン


ユンギくんと話しをした後、一緒にベッドに入って手を繋いだ。


その手は温かく、ユンギくんからふわりと香る香りは僕の心を癒してくれた。


しばらくすると隣からスースーと寝息が聞こえてくる。


「寝るの早っ!疲れてるのかな?」


あ〜僕も何だか眠くなってきた。


ねぇユンギくん、君は僕に謝らなきゃって言ったよね?


酷いこと言って傷つけたって。


でも、きっと大丈夫。


僕はそんなに傷ついてないと思うんだ。


それどころか、君の気持ちに何も気づけなかった自分に後悔しているかも。


僕は、今の僕がどんなやつかわからない。


それでもこれだけは言える。


今の僕は君が、君たちが大好きなんだ。


ついさっきまで不安で怖かったはずなのに、今はもうそんな気持ちが全くない。


僕が君たちを愛しているように。


僕が君たちに愛されているように。


僕は僕を愛しているはずだ。


ゆっくりと目を閉じれば少しずつ、少しずつ意識が遠のいていく。


『やぁソラン。また会えたね。』


真っ暗な世界で僕の目の前に立つのはニッコリと笑うボクだった。


「やぁ、僕は会いたくなかったけどね。」


『そんなこと言うなよ(笑)ボクは結構頑張ったと思わない?』


「・・・うん。頑張ってた。ねぇ君は僕なの?」


『あぁ。ボクは君だよ。でももうボクは消える。』


「そうか・・・寂しいって思うのは変かな?」


『ふふふっ、そりゃ変だよ(笑)・・・もう大丈夫だよね?ボクがいなくても君はやっていけるよね?』


「うん・・・今までありがとう。君の事、怖いって思っててごめん。君は僕を助けてくれたのに・・・」


『助けるのは当然だろ。君はボクなんだから。辛い時はボクが君の代わりになる。それは当然の事なんだ。』


「当然か・・・ねぇ?僕も誰かを助けられるような人間になれるかな?」


『なれるよ。もしかしたら、もうなっているかも。』


そっと手を伸ばすと、僕の手にボクの手が重なる。


それはまるで鏡に向かって手を伸ばしているようだった。


『さようなら、僕。』


「さようなら、ボク。」


目の前に立つボクがどんどん薄くなって最後には消えてしまった。


本当にボクと別れる時が来たんだ。


ふと空を見上げると真っ暗だったはずの世界に小さな光が見えた。


その光が大きくなっていくと同時に僕の意識は完全になくなった。

日常 その1→←18



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月未(プロフ) - ゆめさん» いつもリクエストいただいて本当にありがとうございました!次も頑張ります!本当にありがとうございました! (2019年1月15日 17時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - お疲れ様でした!リクエストしたものを書いてくれてありがとうごぜいました。次のお話頑張ってください! (2019年1月15日 17時) (レス) id: fed9021c8c (このIDを非表示/違反報告)
月未(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます!そう言っていただいて本当に嬉しいです!またいつか書ける話が思いついたら単発でやって行くのもいいかもしれないですね・・・次のシリーズも読んでいただけたら幸いです! (2019年1月15日 9時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - このシリーズ本当に大好きです。また読みたい! (2019年1月15日 9時) (レス) id: ffcdaa6aff (このIDを非表示/違反報告)
月未(プロフ) - えりさん» 肋骨ですね!気づかずにずっと助骨で打ち込んでました!教えていただいてありがとうございます!書き直せる部分は書き直しますね。 (2019年1月14日 12時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月未 | 作成日時:2018年12月14日 18時

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