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AI「サンタさん、僕の病気を治してください。僕、早く家に帰りたいです。」
入院して初めてのクリスマス、僕はサンタさんにそうお願いした。
玩具なんていらないから、僕の病気を治して欲しかったんだ。
でもその年のクリスマス、病室の僕のベッドには図鑑が置いてあった。
その図鑑は動物がたくさん載っていて、僕が欲しいと思っていたものだった。
AI「あー、サンタさん間違えちゃったんだ・・・」
そう思った僕は、次の年は間違えないようにと手紙を書いた。
AI《サンタさんへ 玩具も本もいりません。何もいらないから僕の病気を治してください。》
枕元に手紙を置いた僕は、起きたら病気が治っているはずだと本気でそう思っていた。
AI「う〜ん、もう朝?あっ!手紙!!」
起きてすぐに枕元に置いた手紙を確認すると、その手紙は無くなっていた。
AI「サンタさんが来たんだ!僕の病気は治ったんだーー!」
大きな声ではしゃぐ僕の様子を見に来た看護師さんに僕は病気が治った事を告げた。
「・・・ソランくん」
なぜか悲しそうな顔をした看護師さん。
不思議に思ったけど、病気が治ったと思い込んでいた僕は深くは考えなかった。
AI「早くみんなに言わなきゃ!」
みんな喜んでくれるかな?
帰ったら何をしよう?
クリスマスパーティー?
そんな事を考えながら家族が来るのを僕は待っていた。
AI「アッパ達遅いな〜、僕早く帰りたいのにな〜」
病室の扉から廊下を除くと、オンマがアッパに抱きついて泣いているのが見えた。
AI「オンマ?」
2人にバレないようこっそり近づくと、オンマが泣いていた理由がわかった。
オンマ「サンタが病気を治してくれたなんて・・・私達はあの子になんて言えばいいの?」
オッパ「正直に言うしかないだろ。病気は治っていないと・・・どうして、どうしてあの子がこんな辛い思いをしなければいけないんだ。」
僕の病気は治っていない?
どうして?
サンタさんは来てくれたんだよね?
泣いているオンマの手には僕が書いた手紙が握られていた。
AI「なんで?なんでなの?」
バレないように病室のベッドに戻ると、綺麗にラッピングされた箱が床に落ちていた。
前にソフィヌナに欲しいものがないかと聞かれた時に答えた玩具が入っていた。
その時僕は、この世にはサンタなんていないのだと気づいたんだ。
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月未(プロフ) - ゆめさん» いつもリクエストいただいて本当にありがとうございました!次も頑張ります!本当にありがとうございました! (2019年1月15日 17時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - お疲れ様でした!リクエストしたものを書いてくれてありがとうごぜいました。次のお話頑張ってください! (2019年1月15日 17時) (レス) id: fed9021c8c (このIDを非表示/違反報告)
月未(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます!そう言っていただいて本当に嬉しいです!またいつか書ける話が思いついたら単発でやって行くのもいいかもしれないですね・・・次のシリーズも読んでいただけたら幸いです! (2019年1月15日 9時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - このシリーズ本当に大好きです。また読みたい! (2019年1月15日 9時) (レス) id: ffcdaa6aff (このIDを非表示/違反報告)
月未(プロフ) - えりさん» 肋骨ですね!気づかずにずっと助骨で打ち込んでました!教えていただいてありがとうございます!書き直せる部分は書き直しますね。 (2019年1月14日 12時) (レス) id: 79c4467898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月未 | 作成日時:2018年12月14日 18時