これが彼の通常運転。5 (ページ41)

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シンラ×SORAN① ページ41

よっ！一昨日ぶりだな！

俺の家にソランが来た。ここ最近ソランは自分の荷物を引き取りに俺の家へ来る。

でももうそれも終わりだ。

俺は明日、日本へと旅立つ。今までも仕事や旅行で日本には何度も行っているが住むのは初めてだ。

どう？家なんもないでしょ(笑) 今日俺、床で寝るんだよ(笑)まじうける(笑)

話しかけてるのにソランは返事もしない。まぁいつもの事かな？

明日の朝には家を引き払うため荷物は全部片付けた。ここにあるのは俺が明日持っていくキャリーケース1つだけ。

「･･･やる。」

ソランが差し出したのは下のコンビニで買ったであろう弁当と酒。しかも2人分。

なに(笑)飲むの？めずらしいじゃん！

ソランも俺もあんまり酒は得意じゃない。2人で飲むなんて久しぶりだ。前飲んだ時はお互いビール1杯でダウンした(笑)

俺達は何も無い部屋の床に座った。なんだか変な感じだ。

なぁ、ソラン。･･･無理はすんなよ。

お前はスヨンじゃないんだから。

あいつみたいにならなくていいんだぞ。

1本目のビールを開けながら、俺はソランに話しを始めた。

スヨンは無駄にお節介なやつだった。困ってる人がいたらすぐに首を突っ込む。

ソランはそういうの好きじゃないけど、スヨンを助ける為に仕方なく協力してた。

スヨンが死んだ今、ソランが誰かを助ける必要なんてないんだ。

「･･･しょうがないだろ。」

「･･･体が勝手に動くんだから。」

ソランは不機嫌そうな顔をしながら言う。

今ここにスヨンがいたら、きっと相手を助けるだろう。めんどくさいな。でも俺がこのまま相手を見捨てたらスヨンに叱られるかも。

そう思うと体が勝手に動いてしまうらしい。それが何度か続くうちに考えるのは諦めて、自分の思うままに動く癖がついたんだって。

「･･･お前ももう女の子の格好やめれば。」

不機嫌そうな顔のまま俺に話しかけるソラン。

俺達の親は双子だからっていつも色違いの服を買ってくる。まぁ俺がスヨンとお揃いがいいって泣いたんだけど。

スヨンは本当はピンクとかフリフリの服が好きだったけど、それじゃあ俺が嫌がるからっていつも男みたいな格好してた。

スヨンが死んでからは俺がスヨンの代わりに、あいつが着たがってた服を着るようになったんだ。

「今はこの格好も気に入ってるからいいんだよ。」

嘘じゃない。最初はスヨンの為にって思ってたけど、意外と可愛い自分の姿をみて悪くないって思うようになったんだ。