真っ赤な短編集~

理由なんて inym ページ22

＊学パロです -- 伊野尾さんと山田さん同い年設定



Side In






「はい、そこまで。」









先生の声を合図にカチャカチャと筆記用具を置く音がして、



静まり返っていた教室に再びガヤめきが戻る。









１５分ほど前に埋め終えていた答案用紙を前に回して、


先生の元へと伝っていくのをぼんやりと欠伸をしながら見届けていた。








窓際席のここ、


ちょうどいいぐらいに日光が当たってめっちゃ眠くなるんだよね。





現に俺、寝ちゃいそう。









この後休み時間だし寝ちゃおっかなぁ〜…



次教室移動しなくてもいいしね、うん。









寝よう。









頬杖をついたままどんどん重くなるまぶたに全て任せてうとうと。


いい感じ〜…








「伊野ちゃ〜ん！」








突然なお昼寝妨害を不快に感じながらも、


あいつだってわかってるから再びうっすらと目を開ける。





「なーに？山田。」








すぐ前の席に座ってる山田はいつの間にやら俺の机に寝そべり返って真下から見上げてくる。




俺の肘と肘の間にすっぽりとはまってる頭の小ささに改めて驚きつつ、


大したリアクションを取るのもめんどくさいのでそのまま整った顔を眺め続けた。








相変わらず肌の白いこと。


どうやったらこんなツルツルのままでいられるんだか。

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