＊ ページ11
Side Yt
カーテンの隙間から差し込んで来た鋭い日差しが眩しくて目を覚ました。
サイドテーブルに乗ってる時計は8時10分過ぎを指していて自分の誕生日だなんてのんきな事を考える。
いつの間に俺ベッドに寝てたっけ？
そう思い起きあがると隣には背中を向けて寝ている愛しい人。
起こさないように静かにベッドを抜けて顔を見るとヒュッと自分が息を呑んだのが分かった。
美しく整った寝顔には、
鮮やかな緑色の痣が増えていた。
急に何も思い出せないことに焦りを覚え、
必死に記憶を漁るが昨日やまが帰って来た後の出来事を一切思い出せない。
やっぱり…
やっぱり俺がやまを傷つけてた…？
"二重人格なんだと。"
薮ちゃんの声が頭の中で永遠とエコーする。
白い顔に手を伸ばして、
青い痣を撫でる。
「ごめん…」
ボロボロとこぼれ落ちる涙を必死にぬぐい、
寝室を後にした。
****
Side Ym
目が覚めると、
寝た時には隣にいたはずの裕翔くんはいなかった。
焦って飛び起きるとダイニングテーブルの上にはグシャグシャの字で書かれた置き手紙が置いてあった。
"ちょっと用事を思い出したので
先に出てます。
ー裕翔"
おかしい。
昨日の夜からそうだ、
薮ちゃんに打ち明けてしまったことで申し訳ない気持ちで帰って来たら、
裕翔くんは "冷たい裕翔くん" に変わっていたのにもかかわらず、
すぐに手を出しては来なかった。
俺が近寄ると初めて顔を殴られて
今までで1番冷たい目で睨まれた、
と思ったら "ごめん" って言いながら泣き崩れてしまったんだ。
何があったのかわからないけどおかしすぎる。
探してちゃんと話そう。
手紙を握りしめて大急ぎで出る準備をした。
****
「裕翔くん、待ってってば！」
「っ、いやだ！！」
裕翔くんは家を出て意外とすぐ見つかった。
公園のブランコに座ってぼーっとゆらゆら揺れてたんだ。
だけど俺が視界に入ると一目散に逃げ出した。
走っても走っても、
俺より速い裕翔くんに追いつけるわけがないけど諦めたくなかった。
なんで逃げるのか知りたかった。
このまま俺たちの関係も終わってしまうのかと思うと悲しかった。
だんだん遠のいていく背中が涙で霞んでいって、
一粒目からこぼれた瞬間、
裕翔くんは振り向いてくれた。
やっぱり裕翔くんは優しい。
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シャンデリア(プロフ) - アンチやないでさん» リクエストありがとうございます（＾ω＾）次更新する際にはありやま載せますね(｀_´)ゞ (2017年9月25日 16時) (
レス) id: 1d18390c64 (このIDを非表示/違反報告)
アンチやないで(プロフ) - ありやまみたいです！ (2017年9月24日 21時) (レス) id: 4b8cc28d58 (このIDを非表示/違反報告)
シャンデリア(プロフ) - い の や まさん» いえいえ、とんでもない！読んで下さった上にコメントまでありがとうございます。お言葉励みに頑張ります！（＾ω＾） (2017年9月10日 23時) (レス) id: 1d18390c64 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - シャンデリアさん» ありがとうごさいます！ (2017年9月10日 22時) (レス) id: 4cea22ed41 (このIDを非表示/違反報告)
い の や ま - giveme_999さん» 可愛かったです！見るの遅くなってしまいすみません！頑張ってください！！ (2017年9月10日 18時) (レス) id: 375a60423e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャンデリア | 作成日時：2017年8月17日 17時
