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Side Ym
「蝉?」
その声はあまりにもはっきり聞こえてきて戸惑った。
お陰で我に帰れば耳鳴りも止んでいて、
無意識に手は首元を握りしめていた。
「…なんでもねぇ。」
すっかり箸が止まっちゃってる有 岡を横目に息を整えなおす。
そんな心配そうな顔しちゃってさ。
大丈夫、
大丈夫だから。
「それ、大事なんだ。」
”それ“ と有 岡が指したのは俺の右手の中にしっかりと握られたネックレスのことだった。
長めの銀のチェーンに同じく銀のシンプルな十字架が光るネックレス。
「……相棒が、くれたんだ。」
なに余計なこと口走ってんだよ、
別にこいつには俺のことなんか知る筋合いねぇだろうがよ。
「相棒?」
興味深そうに聞き返して来る有 岡。
「…ああ、
ガキの俺のことを拾ってくれた恩人さ。」
心とは裏腹に次々と口からは言葉が出て来る。
有 岡を纏う空気感が優しすぎて今まで支えてきた全部が崩れ落ちそうなんだ。
こいつになら聞いてもらいたいって思っちゃうんだ。
それになんでだろう、
話すとどんどん気持ちが楽になってくんだ。
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聖月 - 面白いです!更新頑張ってください (2019年6月5日 18時) (レス) id: e9dd353aa0 (このIDを非表示/違反報告)
シャンデリア(プロフ) - わたがしみたいになりたいさん» ありがとうございます!(^^) (2017年10月20日 14時) (レス) id: 1d18390c64 (このIDを非表示/違反報告)
わたがしみたいになりたい - おもしろいです! (2017年10月19日 20時) (レス) id: 52424801fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャンデリア | 作成日時:2017年9月27日 23時