188:ギャルと各々の信頼 ページ38
「それで、一人増えたわけだけど…ここからどうするかだね〜」
リーダーは真希かな?とAは尋ねる。
「別にリーダーって訳でもねーけど…」
「短時間で状況把握を行い、それ相応の対応をする。呪術師やってたらよくある事だね」
この人、しっかり教育しに来てたのか。
伏黒が意外そうにAを見ていると、「どしたの、恵〜?」とAに子供をあやすような声で尋ねられた。
一瞬にして癇に障ったので、伏黒はAを無視した。
「そりゃそうだが…。悠仁、お前何できる?」
パンダが悠仁に尋ねた。
「殴る、蹴る」
「そういうのは間に合ってんだよなぁ…」
近接肉体派はパンダに真希で定員ギリギリだ。
いざとなれば、棘も対応出来る。
伏黒も野薔薇もこの短期間で近接成長を遂げた。
「えぇ……で、でも、A、俺、俺お役に立てますよねぇ!!?」
もしかして本気で用無し!?
Aに縋る悠仁。Aは猫のような笑みを浮かべ、「どうかな〜」と彼の不安を煽る。
「虎杖、お前が死んでる間何してた?」
ふと、伏黒が尋ねた。
「五条先生と、主にAに扱かれてた」
悠仁の言葉を聞くと、伏黒はなるほどねという面持ちで軽く頷く。
そして、「先輩、」と二年の彼らに述べる。
「コイツが死んでた間の事は知りませんけど、京都校東京校全員呪力無しで戦ったら虎杖が勝ちますよ」
言い切った伏黒の言葉に、二年は目を大きくし顔を見合わす。
「死ぬ前しか知らない俺が言うんです。Aさんと五条先生の指導を受けた今の虎杖、更に強くなってるって事ですよね」
近接が得意な悠仁。
それを指導したのは、あの呪術界の双璧だ。
それに片方は、近接で呪術界の五本の指には入るような人間。
Aは伏黒を眺めていた。
ふぅん、恵がそこまで評価するか
そう言いきれるほど、君は悠仁を信頼してる…というわけだね
うん、君達ならもう私が心配する事も無さそうだ
Aは、ふっと笑う。
____。
「呪霊の相手もあるし、ツーマンセルですよね?」
三輪が言った。
場面代わり、こちらは京都校の待合室。
室内の外には壊れた襖が落ちていた。
つい先程、キレて出ていった東堂の仕業だ。
どうせ止めたとて素直に聞くはずがない。
楽巌寺は早々に諦めた。
ピリついた空気の中行われる会議。
議題は、虎杖悠仁の殺害であった。
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鼻毛太郎(プロフ) - 華花。さん» コメント有難うございます!これでいいのか...?と悩む時期が続いていた中、温かいコメントを頂けて本当に泣くほど感謝してます;;現在5章目を製作中なので、しばしお待ちを…!今後もギャルと呪術を宜しくお願い致します! (2021年4月21日 11時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
華花。(プロフ) - いつも緊張して送れませんでしたが初コメント失礼します!もう作者様は言葉選びから構成まで最高すぎます…素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます! (2021年4月20日 23時) (レス) id: 2bd2296ed7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年3月1日 0時